序章…Beginning(始まり)…
俺は嫌いだ。
「先輩っ!!…先輩って彼女…いないんですか?…もし良ければ…付き合ってください!」
こういう奴は嫌いだ!
「……俺は…女だぞ?何故分からない?体型が男っぽいからか?それとも…口調が男っぽいからからか?……はぁ」
「!?…あ、その…ごめんなさい!!」
少女は足早に俺に背を向けて去った。
ある言葉を残して…
「私…………………………!!」
だが、そのほとんどは聞き取れなかった…
■■■
俺の名前は谷川 桜。
周りの野郎からは「魔王」と言われてるが、俺は'女'だ!正真正銘の女だ!魔王じゃなくて魔女と呼んでほしかった…
ちなみに俺は運動神経抜群だ!俺にかかれば男の一人や二人、ホイホイっと近寄ってくるはず何だが……
「何で女ばっかり…集まってくるんだよ~!!」
「ヤバっ!!あの先輩かっこいい!」
こっちでも俺の噂を…
「あの先輩のいるこの中学校に来て良かったぁ~」
あっちでも俺の噂を…
「いい加減にしてくれ…」
俺は頭をかきながら、渋々、教室に入った。
「ちーっす!」
こ、こいつは…!?
「次週!こいつの正体。お楽しみに!」
「…おい、何勝手に終わらせてんっしょ!」
「まぁ落ち着け、同士よ。冗談と言うものだよ」
「はぁ…お前は気楽だなぁ~」
「俺はきらくじゃない!さくらだ!」
「いや、名前じゃないっしょ!」
「知ってるよ!何言ってんの?」
「うわ~ムカつくっしょ!!」
俺はムカつかないと心の中でツッコミを入れ、外を見た。そこには透き通る青い空、真っ白色の雲が俺の目に映った。
ただ、隣から聞こえるうるさい声を除けば…
「えーと、おーい!!」
また、目障りな声が聞こえるような、聞こえないような…
「聞こえてませんし、聞く気もありません」
肩肘ついて、顎を乗せて、空を見ながら無視。
「あぁ~もういいっしょ!!魔王なんてほっといて、俺っち端真 魅羅といいます!性別は女で~す♪俺っち~意外と~Dカップっスよ!!すごいっしょ!!」
ガタンと音がした。その後にゴツンという音がした…
そしてその後、俺っちの頭が痛くなったっしょ!何ででしょ?頭がジンジンするっしょ!!
「魔王~ぶたないでくれよ~!これでも俺っち女なんスからね!」
「魔王と呼ばないでくれっしょ!!…!?」
「おっ!?しょが移ったっしょ!!」
「………」
その後、俺っちの記憶はないっしょ。気づいたら保健室に居たっしょ!まぁほとんど気づいてるけど…
だって、俺っちの右側に凄い気迫が感じられるっしょ!!これは絶対…
「そこにいるのは魔王っしょ?」
「ふふふ、そうだ。ならどうした?俺には下僕は要らん!必要ない!じゃあな」
そういうと、魔王は保健室からでていった。
「ふふふ…全く桜って、幼稚園から変わってないんだから♪友達の事を下僕って言うところとか…笑えちゃうっしょ!!」
俺っちらの通ってる学校は唐希南中学校。唐希町にある新しい中学校っしょ!
俺っちらの学校はというと…男はセーラー服、女は学生服といった、女装男装という変わった学校っしょ!
まぁ…詳しい話はまた次章ってことで!
バイビーっしょ!!
この話は毎歳祭の7話に出てきたのを、小説であらわそうということでこうなりました。