たった2人の異名を預かった者
「んじゃおじいちゃん!あの狐と戦って欲しい!見た感じあいつらは涼風が狙いっぽいし」
「りょーかいした。涼風か暑人殿、奴の異能について知ってる事をお教え願いたいが…」
「多分…触れてる物の横や縦を長く伸ばす…的な異能だと思います!」
上にいた者の気配は無い…ワシ1人でも十分と言っていい辺りだろう、だが…
「……暑人殿。加勢を頼もう。」
「…!はい!」
「そんじゃそんじゃ!怪魔と〜…すずっち!車に乗りな!」
「これってどこに向かってるんだ?」
「とりあえず敵のいないとこかな〜?」
直後に携帯がなり、ポケットから取り出してみると伊織からの着信であった。
「おう。もしもし」
「そっちは大丈夫そうか?」
「まあ?助っ人が来てくれたし何とかなりそうだよ」
「んじゃそのま━━━━━━━━━━━━━━」
車であるビルを通り越した辺りで急に電気回路がショートしたかのような雰囲気を持って伊織の声が途切れた…
そして次に聞こえてきたのは…
「やあ涼風、聞こえてるかな…?」
「お前…まさか…?!」
この声…あの研究室らしきとこでの…?!
「1回しか言わんが、伊織の研究所に向かえ。急ぎでな。」
「…!おま!少し待てよ!……あ」
切れてる…。
それだけ言って切るとか…。
でも行くしか、
「あの!!伊織の…研究所に向かって欲しくて!なるはやで!!」
「…今の電話…何かあったのかな?まあ急ぎで向かうよ〜!」
そう免許を持ってんのかすら怪しい背丈の少女が言ってからただでさえ早い車なのにさらに加速していく。
こんな小さな女の子が大丈夫なのかと心配してしまうが。
角を曲がり…
少しまっすぐ行ってからまた曲がり…
そしたら急にスピードが落ちるどころか止まった。
「…うそやん。敵いるとか聞いてへんし」
「…」
そしたら大鎌を持った真っ黒い人…言っちゃえば幽霊らしき通称怪魔。という名前の人が車をスタッと降りた。
「レア…迂回だのなんだのして研究所へ行け。」
「おけ!わかった!」
そしてまた走行しだす車の中で俺は聞いた。
「だっ大丈夫なんですか?!おじい…ちゃんさんは暑人がいるけど、さっきの黒い人は1人ですよ?!」
「ん〜?大丈夫だよ。無傷はないだろうけど…あいつは異能団の中で2人しか異名がついてない内の一人だからね」




