ここにいるよ
「凛月もきたのか」
「途中でばったり会いましてね」
「ついてきただけだろ…」
会ってねぇし…と思いながらも凛月がいてくれると心強い
そのまま修行が始まったのであった。
「2つ目だ、というか2つしかないけどな。少し付いてこい」
そう言って俺と凛月を連れて海岸の方へと歩いていった。
「えぇこのタイヤを……」
そこで1度何かを考え顔が険しくなり、そして考えついたのか表情が明るくなってこう言った。
「あそこまで運ぶんだよ」
海岸沿いにある店を指さした。
「うえぇ、まあ…でかいだけっしょ…うおぉ?!おっも!!」
「またまた〜凛月君さあ。大袈裟すぎなんだよ。そいやっておんっも!んじゃこりゃ…」
「これをあそこまでだぞ?」
改めて指を指した。
「うえぇ。これどんくらいかかるんすか…」
「5ヶ月位はかかるんじゃないか?」
「うっせやろ…」
「でも途中で任務とかあるからな。それは行け」
「しかも行くんかい…」
もしかしたらその間の任務は行かなくていい。という淡い期待が一瞬でぶち壊されて俺は凹む
「まあ俺と伊織も多分一緒だからさ…頑張ろうぜ」
ここからまた地獄が始まってしまったのであった。
そこから俺は自分で筋トレなどをした。
……が。
筋トレをしている所を炎魔さんに見られたのち、やめろと一声をかけられた。
Q――。何故?
A――。ムキムキで強いより痩せてて強い方がかっこいいっしょ!
俺は師匠にする人を間違えたかもしれない…。
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「とりあえず伊織、銃には慣れたか?」
「いや……正直全然って、感じっすかね?」
そう言った後にバン!と的に1発
「慣れてないとは言えなそうな腕だけどな。割となれたっぽいし…んじゃ課題1っ個目ェ!」
「なーんすかね?」
「単発って反動が小さくてブレほぼないっしょ?連射した時のブレを単発で打った時のブレとおんなじにして欲しいのよね」
「え?それ可能なんすか?」
「貸してみ」
と貸すというより奪われて団長が片手に拳銃を持ち、連射する
続けて3発。
「ほれ」
「…すげぇ…」
ひとつの玉で穴を開け、その穴に残り2つの玉を完璧に通して見せたのだ
「できたら言ってくれよな。ズルはしないでねー」
「…はい」
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「ングゥッ!ア゛ア゛ッッくっそ!!マジで動かねぇ!」
「うえーい、やってるかーい」
「おぉ…。凛月ぃ、伊織…。伊織って修行してるんじゃ?」
「休憩中だからねー」
「はーーい!おしゃべりおしまいだぞー!!!」
「あー!わーってますよ!!」
少しイライラ気味に言ってしまってハッ!っと思い返し、炎魔さんを見るがニヤニヤしてて安堵した
今思えばこの修行を初めてから1週間が経とうとしていることに気がついた。
伊織は出された課題の一個目に奮闘している、凛月は単純なトレーニングをやっているようだ。
俺だけなのだ、まだ弱いのは。
(だから…さっさと…こんなの運ばないと…!)
「…ほらほら…早く…!」
「今こっちみてないから!」
(なんかやってるなぁ…)
タイヤを運ぼうと踏ん張っている中そうボソボソと会話する2人をチラチラ見ながらちみちみ見ていた。
「涼風ー!!こっち見てくれい!」
「あー…なんだよ…。……は?」
「なんだこの演出。恥ずいな」
そこには…入院中だと2人から聞いていてそこには決しているはずのない、成瀬が立っていた。
「お、おおお?!」
俺は涼風が頑張って運ぼうとしているタイヤの上に座っている。
ある女の子が姿を現した瞬間…タイヤがグググっと持ち上がって浮かび上がったのだ。
そして浮かんだタイヤは数メートル進む…。というかその場でジャンプをしたようなだけでまた同じ場所に戻った。
そして俺は縄を肩から外して成瀬と凛月、伊織の元へ駆け寄った。
「ま、待て待て!言いたいことがめっちゃあるんだが!!退院したなら言ってくれよ!!しかも2人はなんで退院はまだしないなんて言ったんだよ!!あーもう!!」
「あははー!ごめんって涼風!!」
「悪い悪いw」
「ちなみに私もここに来いってだけ言われたよ」
他にもガヤガヤ…いいな子供って。そう思ってしまう。
(宇久白の探していた奴ってのは…ここにいるぜ?)




