ドSな救助者…?
俺は恐る恐るドアを横に開けた。
ここの病室の静寂な雰囲気に割って入るようにコツコツ音を立てて成瀬…さんのいるベットまで行った。
(寝てる…。)
俺は横に置いてあった椅子に座る。
……。
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「ん……ふわあ……痛…」
まだ足が少し痛む。そして体を起こすと…
「うわぁぁぁあ!誰?!!」
ワンテンポ遅れて私の大声にびっくりしたのか
「うぎゃぃぁぁ!なになに?!」
と声を荒らげていた。
「あぁ…。ごめんごめん。少しお邪魔してるよー」
「あ、うん。」
ーーー私はこの声と顔に見覚えがあった。
思い出すのに少し時間を要したが思いのほかすぐに思い出せたのだ。
少し沈黙が続いた。
そして…。
「え〜!髪の毛緑なんだ〜!目も黄色!猫みたい!綺麗ですごいすごい!」
「近い近い!近いんじゃボケ!」
「ゴボッ!」
…。
私は驚いた。この私の髪色と目の色に驚く人はいても、
[すごい]や[綺麗]なんて言う人はいなかったから。
頬がツーッとじんわりするのが自分でもわかった。
「その…ありが…」
「ほんとごめん!俺が弱かった…から君の…成瀬さんの家族も…!」
この…彼の言っている事とその気持ちは嘘では無いと思う。だって大粒の涙を零しながら喋っている。
私も…入院生活になってから…両親が死んだことをしっかり伝えられ泣いた。
この人は他人の死でわんわん泣いている…。
私は逆に泣きすぎてもう、涙が出るか分からないんだ。
「いえいえ…私の事助けてくれてありがとう。」
「う、うん。ほんとごめん…。本当に…なんて詫びればいいか……ボフゥ!」
私は彼の腹に割と力を入れて拳をお見舞した。
見た感じ同い年か1つか2つ離れているくらいだし。
「そりゃ…親がいなくなって悲しくないのかって言われたら、うん。大嘘だし。けど全員助けるなんて無理でしょ?現にこの私を助けれたんだからさ!泣いたらまた殴るからね?」
「えぇ…。ていうか一応初対面…だろぉぅ。」
腹をかかえてだんだん声が小さくなっていく。
「…あ〜〜もう!!」
ベシッと彼の顔を両手で左右同時に挟み、私と同じ目線に強制する。
「私の事助けたんだろ?!助けれた人の前で助けられなかった人のことでわんわん泣くんじゃねぇぇ!」
「わかった??!」
「……ハイ」




