初めてのお礼の相手
暑人がマリアの所へ行ったすぐの事だった。
俺は大怪我している斑鳩の所へまずは行った
その調子で色々な人の元へ挨拶をして、次に東雲へ行った。
「東雲さん!あの…鉄のやつは…?」
「悪い。逃げられてしまったよ。変身するやつは捕まえたから安心してくれ。」
(逃げ…でもそうか…。民間人とかの救助を優先したから逃げられたのか)
「いえ!助けてくれてありがとうございます!」
そして俺はどうしても行きたい場所、行かなくてはいけない場所へ猛ダッシュで駆け抜けた。
まさに針地獄で地面は普通の道路と真っ赤に染った道路でくっきりと別れていた。
俺は最初にここに来た時に目を合わせ、俺の方へ助けを求めて手を伸ばしていた人が頭から腰にかけて地面に鉄の棒が突き刺さっていた。
俺は吐き気を催した。
そして俺は丁寧に1本1本。被害者から抜いては被害者を止血し、地面に寝かせた。
その間俺は息をすることすら忘れたこともあって何回か地面にふせこんでしまった。
そして前の方から済ませていくと…、
「ッ?!」
足に鉄の棒が刺さった状態で気絶している少女がいた。
(まだ…生きて、いるのか。)
俺はそこで泣きそうになったが何とかこらえ、他の人の止血やらなんやらは全部済ませた。
生きていた人は、本当に悲しいことにその少女たった1人だった。
生きていてくれてありがとう。と心の底から願ったのはこれが3度目だ。
俺はその少女を担いで、レスキュー隊の元へできるだけ走って向かったのだ。
「涼風ーー!!…ん?何してたんだ?!」
「はあ…はあ。この子…お願っ…い」
前のめりに倒れそうになったところで伊織のアシストが入り、またすぐしてからレスキュー隊に少女が運ばれた。
不意に俺の耳に懇願と弱々しい、助けを求める声がした。
「まっ…て。置いてかない…で。おいて…かないで…」
ものすごくカスカスで今すぐ消えそうな炎の様な声。
すぐ俺は振り向く。
痛々しい…女の子が明らかに俺を見つめて手を伸ばしていた。
最初の…あの風景と同じで。俺に助けを求めた人と同じ。
俺の体は反射的に動き、その少女の左手を俺の右肩にそるように抱きしめた。
ーーー助けれた。と思った。
少女は泣いた。そのままレスキュー隊の援護の元でドアはガチャりと閉められ、一時期のお別れをした。
ドアが閉まるその時まで、少女は俺を今すぐ泣きそうな目で見つめていたのであった。
救急車が発進して俺は後ろにいる伊織、そしてそこに加わった凛月の方に歩いて━━━━━━
「よーく頑張った!おつかれ!」
「まあ…そりゃ限界だよな。おつかれさま。」
伊織、そして凛月の順で言ってくれた。
そして。流れのままに俺は意識を失う。




