Win or loss
「照明弾かっ!」
あと数歩!数歩なんだ!涼風の手に俺の手が届く!
こいつは照明弾で他の仲間に連絡したに違いない。
その仲間が到着するよりも俺が涼風をこちら側に引き戻す方が早い!
するとすぐ涼風を前にして見て右から石やら瓦礫等の影に隠れてある細長く、硬いものが一直線にやってきた。
涼風に当たっちまう!
そんなんはもう直感で手を掴み思いっきりこちら側に引き戻した。
次の瞬間涼風の元いた場所に拘束するかのように細長い変形した鉄が丸を形どっていた。
俺は素早く偽涼風の位置と大破した建物の壁に誰かがいるのを確認し、涼風を後ろに手で誘導して奴らから遠ざけた。
みるみるうちに鉄が偽涼風を囲み、大破した建物のかなり手前、つまりは俺たちに近づいて来ては浮いている丸い円盤の上に立つ。
「さすがに遠いぞ。」
「悪い。めっちゃ早く気づかれた。」
他にも色々とぺちゃくちゃ喋っている敵2人。
俺は隣に居る風木に小声であることを言った。
「...わーってるって。あの人には迷惑かけ━━ングッ!」
「あ?!」
俺は風木に頼んで空気の玉を変身する方に当ててもらった。
見た感じあの円盤は奴ら2人が乗れる程度しか広げていない。
つまりはここで1人鉄の床から落っことしてしたに落ちてくる所を地面から俺の刀でぶった斬る!
奴らとの距離を一気に詰め、下に落ちた変身能力を持った奴の左肩から右腰にかけてざっくりと赤いインクを飛び散らせながら刃を走らせた。
そして今上に鉄の野郎がいる状態。恐らくは触れている鉄を操る系だろう。
単純に考えればチートだが...!
どんな奴にも仲間意識はある。自身の仲間が後ろへ倒れてしまったらその仲間の状態を確認するのが当たり前。
俺はそのまま左手を地面から天に向かって振り上げ、鉄の円盤をしたから殴り割った。
薄い鉄の板でよかった...。
そのまま刀で...!とも行かずに奴は能力を使い左から右へと鉄の刀を触手のように振り出した。
それを刀で受け止めるなんてのはできる訳もなく俺はその鉄の刀の勢いに押され、後ろにあった大型バスに風穴を開けながらある店に突っ込んだ。
「ッッ!...風木ィ!ぜってー守れ!」
猛烈な背中の痛みに耐えながら俺はそう今できる限りの声で言い放った。
奴らがとうとう動き出しちまったんだ。今この場へと援軍はない。涼風はちょっと体術かじっただけ。
今この場には手練の反逆軍2人と手負いの俺。そして空気の層を作り出す風木。そして力だけ一丁前にあるが使えない涼風。
今はそう。このメンバーで乗り切るしかない!




