この世の現状
「んじゃ伊織。薬の説明はお前がした方がいいと思うよ。研究者だし」
団長がそう人任せみたいな感じでサッと言い放って伊織…という人にバトンタッチした。
「りょーかい。えーとね…。涼風が飲んだ薬の名称は仮でmoodっつって気分上がりの薬なんだ。名の通り服用者は何らかの方法で気分が上がったりした時体に備わっている機能が何倍にも上がるものでな。その薬は情報が漏洩しないように気をつけてたんだが…何故か漏れちまってね。それに研究所から盗まれちまって…やばいっしょ?」
やばいっしょ?wみたいなネットのノリで俺は話しかけられてビクッと目が飛び上がってしまう。
「その時に薬に関わるデータ全部壊れちゃったからさ。その薬の価値がバカみたいに上がってんだわ。だから涼風はめっちゃ反逆軍とかから狙われちまう。だもんである決まりが作られたのね。それは涼風が外に出る時とかは人を連れての行動が必須になったの。基本3人行動でそれが俺と凛月なわけ!わー!やったね!」
「何がやったね!じゃボケ!」
俺は思わず身内ノリが出てしまいハッと自身の口を両手で塞いだ。
そんなこと意味が無いってのはわかっているのに。
「あでも1つ疑問が…。俺は狙われてるんですよね?じゃなんで自宅待機とかじゃないんですかね。その場にいた方が安全かなぁ。と思ったんだけどね」
「それはまあお披露目ってのもあるけど、九州に行くのは割と強い人たちだから逆に守れるんだぜ。別の場所に移すってのも守りになるしな。」
「ほほーん…」
あんま分かってないほほーん。
その一言でその場の空気が静かになり、俺は誤魔化すように飲み物を喉へ流した。
「あ!あと1つ!九州にはいついくんですか?」
「……」
「……」
「……」
「……」
え?全員だんまり…?そう思っているとずっと俯いたままで何も喋らなかった暑人が頭を急に上にあげた。
「ははw明日だ。」
「は?」
その一言を境に俺は明日へ向けては?のエールを送る。




