意思の多少の変化
「東雲…!まだ終わって…ねぇぞ!」
俺は少し奴の氷を受けた左目付近を左手で抑えながら右手で刀を握る。
「わかっているさ。私はこいつを倒すためにここに派遣されたんだ。お前も立てるなら立て凛月。」
瞬く間に壁に穴が連続して空いてる向こうから怪物の叫びが聞こえて俺たちは警戒を怠らないようにする。
「左目は?」
「こんくらい打撲の劣化版だ」
はは。と東雲が笑い、目の前の建物からまた大きく舞い上がって奴が姿を現した。
その際口を開けていて案の定、その口から氷の太い柱のようなものが俺たち目掛けて突進してしてきていたのだ。
左右に分かれてそれぞれが転機を待ち望む。
怪物はどちらかに食いつくはずだ。だから奴から目を離さずに…
「はっ?!」
「まじか…!」
奴はどちらにも食いつかず自身の口を真下に向け、氷を放った。
そして俺の東雲の足が固く掴まれて拘束されてしまう。
怪物は迷わず東雲の方へと突き走る。
「ふっ…。まあ予想内だな。」
東雲は案外簡単そうに足を拘束する氷を振り払い、
そのまま走ってきていた怪物の頭を肩をわしずかみにし、左足で蹴りあげたのだ。
「あの程度で拘束か?!」
そう叫びながら東雲の雰囲気が少し変わり…
怪物の心臓のある位置から東雲の鎧と拳が体を貫いて姿を見せた。
(心臓は潰した…。この次でどうなるか…だが。)
私は少し距離を置き、変化を待つ。死ぬのかそのまま行動し続けるのか。
怪物は後ろのめりになりながら倒れそうである。
次の瞬間…喉が青く光って、周囲は青い鉱石のようなもので覆われた。
それが氷だとは一瞬で理解した。
少し距離を置いてて助かったな…。いや…何かが…。
「ッ?!」
足が動かない?!この前は地面に薄い膜のような感じであの強度を保っていた。
だが今回は…膝あたりまでデタラメな形状での拘束!
「あ?てめっ!あガッ!」
目の前からフラッと現れた怪物の重い一撃を顔面に受けてしまい、私は倒れなくて悶える。
だが奴の2撃目を貰うよりも早く…奴は縦に切断された。
「ははっ!凛月!今のはいいな!」
「今はトドメは諦める。とりあえずその氷振り払ってこいつから離れろ。」
パリン!という音を聴き逃して一旦建物の影に凛月に連れていかれて隠れる。
「んで…なんだ。」
「あのゴリラ…能力を続けて使うと自分も凍らせちまうらしい。喉が多少、冷気で凍ってたしな。」
へ…へぇー!なんてのも声には出さず心にしまっておこう。
「心臓を潰しても死なず、脳を潰しても死なない。次の手段はもう無いって思うかもしれないけどあと1個ある。同時だ。」
「同時?」
ぽかんと意味わからない顔を東雲が浮かべていて少し笑ってしまう。
「心臓と脳の同時破壊。これしかない。それをできる限り大成功に近づけるために距離を保って奴のあまりを走りまくって能力を使わせる。理由は分かるだろ。」
東雲はコクリと頭を上下に振って確認の合図を出す。
今からこのゴミざるを達成感のために殺す。




