Lab.
●曲ごとのインパクトは増したが、もっと突き抜けて欲しい印象も。
【収録曲】
1.Lab.
2.HIBITANTAN
3.クロスロオオオード
4.来来来
5.SHAKE
6.Leyline
7.Super Star Child
8.Persona
9.平安
10.Moonshine
オリジナル作としては約2年振りとなるgo!go!vanillasのアルバム。レーベル移籍後初となるアルバムだからかどうかは分かりませんが、今作は全10曲・約35分と比較的コンパクトにまとまっています。とはいえ、軽快なロックナンバーの『クロスロオオオード』や『Super Star Child』、感傷的なバラードの『Leyline』、怪しげな面を強調させた『Persona』等と、「バリエーション豊かな楽曲群を聴かせる」という点は相変わらずといったところでしょうか。
前作『FLOWERS』のように分かりやすく「流れ」が形成されているわけではないので、やはりとっ散らかっている印象は否めないのですが、今作は曲ごとのインパクトが増した感じで、雑多な雰囲気自体を結構楽しんで聴くことができました。また、今作を締める『Moonshine』は明るくもどこかセンチメンタルな楽曲に仕上がっており、こういったものが最後に収録されることで、アルバム全体がある程度引き締まったように思えます。
ただ、「インパクトが増した」というのはあくまでも相対的な話で、前作のレビューでも似たようなことを書きましたが、やはりもっと突き抜けた面が見たいところもあります。それなりに「売れ線」ではあるものの、徹底的にポップなわけでもない……そんな印象を抱かせる一作でした。
評価:★★★★