FLOWERS
●幅広い楽曲と「流れ」で聴かせる、端正なJ-POPアルバム。
【収録曲】
1.HIGHER
2.The Marking Song
3.ペンペン
4.I Don't Wanna Be You
5.青いの。
6.Two of Us feat. 林萌々子
7.Dirty Pretty Things
8.My Favorite Things
9.硝子
10.RUN RUN RUN RUN
11.LIFE IS BEAUTIFUL
12.きみとぼく
2022年にリリースされたgo!go!vanillasのアルバム。軽快なリズムで進めていく『ペンペン』や『青いの。』のような曲がある一方で、『Two of Us』は女性ボーカリストを迎えたR&B調のナンバーになっていたり、『Dirty Pretty Things』ではスローテンポのバラード、『RUN RUN RUN RUN』では穏やかな空気感のほぼ「インスト」と言える曲を聴かせたりと、一作の中で様々なスタイルを取り入れていく作風は従来通りといったところでしょうか。前作はそれゆえに取っ散らかっている印象があったのですが、今作は「1~5曲目に明るめの楽曲を並べ、6~10曲目は比較的落ち着いた雰囲気で進め、11曲目以降は再び明るくなる」と分かりやすい「流れ」が形成されていることもあって、アルバムとしての「まとまり」もしっかりと感じることができました。
ただ、全体的にピアノやストリングスを積極的に導入した柔らかめなサウンドが目立ち、それゆえに「端正なJ-POP」的な様相が強く、プラスアルファとなるようなインパクトが欲しい印象もあります。個人的には、『THE WORLD』の収録曲のようなガツンと来るロックナンバーをもっと聴きたいところがあるのですが。
評価:★★★★