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東方ロストメモリー  作者: ふしぎ
3/3

皮相浅薄なもう一人の巫女



「そういえば紫って能力使えなかったはずだよね?なんでスキマ使ってるの?」

「私があんな奴に力を封じられるとでも?ま、幻想郷の賢者や実力者達以外は全員力を封じられたようだけど」

なんだよそのグダグダ設定……気にしたら負けか。

「この二人はどうするんだ?」

流石に置いていくのは危険なはず、どうするべきか…。

「あぁ、それならここに置いてきましょう、私が見ておくわ、それとこの二人だけはスキマを通れないみたいだから貴方の家に居候させてちょうだい」

イソウロウ?イソウロウ……なんだって。

「すみません、よく聞こえませんでした、もう一度言ってもらえませんか?居候って聴こえたんですが」

何かの間違いであってくれ!嫌だ!異性と同棲なんて嫌だ!

「居候であってるわよ?流石にか弱い少女二人に路上生活なんてさせられないでしょう?」

それは確かにそうだけれど……納得できない。

と、とりあえず幻想郷に行ってみよう。

「それじゃあ行ってきますね」

「言い忘れてたけどあっちは妖怪だらけだから気をつけてね、守矢神社から出ないんだから大丈夫だろうけど」

幻想郷か……何もないといいんだけど、何故か嫌な予感がする。。。。



「ここが幻想郷……その名の通り幻想的だな……」

幻想郷に来て約30十分間幻想郷の景色を眺めながら一人呟く。

「まるで楽園だな……星がよく見えそうだ……」

まずい、すっかり目的を忘れていた……。

まだ夕方だし大丈夫だよな、多分……。

「そろそろ行くか」

そう言い立ち上がった時。

「珍しいですね、ロープウェイを使わずに自力でここまで来る人がいるなんて」

懐かしい声が背後から聞こえた、まさか早苗か……?

いきなりだと怪しまれるしいきなりはやめておこう。

「いや、紫のスキマを使って外の世界から来たんだ」

まずは友好的に接し怪しい者ではないことをアピールしなければ。

「外の世界から、奇遇ですね!実は私も外の世界から神社ごと幻想入りしてきたんですよ!」

「そうなんですか、どこ出身だったんですか?」

さりげなく聞く、ここで諏訪出身だと言えば確実になる。

「諏訪です、とある事情でこちらに神社を移すことになり巫女の私も一緒に幻想郷に来たんです」

ビンゴだ、さりげなく俺のことを覚えてるか聞いてみよう。

たまたま一致しただけかもしれないから一応……。

「親や友人と離れるのは辛くなかったんですか?」

言ってくれ、お願いだから言ってくれ!

「親は幼い頃に他界していて友人も殆どいなかったので心残りはありませんね、一つあるとするなら幻想入りする1ヶ月前?に不良に絡まれていた私を助けてくれた人にさよならを言えなかったことですかね」

……余計な事を聞いてしまったかもな、、、申し訳ない。

ともあれ今が好機、ここを逃せば終わってしまう!

「ならもし俺がその時早苗を助けた人だとしたら?」

「……もしかして貴方がそうなんですか?名前も名乗っていないのに知っているのも納得できる、それに数年経っているとは言え面影がある……」

よかった、信じてもらえた、謝らないとな…。

「あの時はごめんな、別れも告げずにいなくなってしまって、悪かった」

「今こ会えただけでも嬉しいですよ、正に奇跡ですね、私の能力のせいなのかな…」

早苗も能力があったとは……外の世界で能力を持つのは限られた人間だけのはずなのに…まだまだわからないことだらけだな。

(それよりもまさかあの時早苗に会えなかった理由が星詠みをしていたからとは言えない……)

その後、数時間の間二人で様々な話をし、気がつけば夜になっていた。

「もう夜か…名残惜しいけれど、そろそろ帰ろうかな」

「今日は泊まっていったらどうですか?」

早苗曰く夜の妖怪の山は非常に危険らしく普通の人間はまず生きて帰れないらしい。

「大丈夫、すぐだし、何より安全だという確証があるから、それじゃあ、いつかまた会おう」

早苗の反対を押し切り守矢神社を後にした俺は……道に迷った。

(完全に迷った、これじゃ帰れないな……どうしたものか、、、)

その時、左の雑木林が一瞬輝き大量の光の矢が俺に向かって放たれた。

「……ちょっと待て、、いきなりすぎだろ!!!」

もしかして霊夢、魔理沙の記憶喪失と関係があるのか?!いや今はそれどころじゃない、なんとか対抗せねば。

「こんな所で能力を使いたくなかったんだけどなぁ、しょうがないか」

(久しぶりにやりますか、星詠み)

流星〈スターコネクト〉

空から数えきれない程の流星群が降り注ぎ衝突した星屑が合わさり更に大きな星屑となり雑木林一帯に降り注ぐ。

流石にこれをくらえばひとたまりもないだろう。

「そろそろ終わりか、どれどれ、死体がない事を祈ろう」

無数の星屑が降り注いだ雑木林には一つの死体が転がっていた。

(人殺ししちゃった……正当防衛だし幻想郷に日本の法律は通用しないよな……)

刹那、また背後から光の矢が放たれる

(死んでないのかよ……こっちは分身で囮だったのか?)

矢を躱しきった後、周囲をサーチしたもののさっきまで感じていた悪意に満ちた気配はなくなっていた。

(さっきのは分身で本体は逃げたのか…しくじったな)

「大丈夫ですか?!」

早苗か……心配かけてしまったな…

「あぁ、ちょっとトラブルがあっただけだ。気にしないでくれ」

襲撃者……嫌な予感が当たってしまったな……これは大変になりそうだ。

今日は、、、守矢神社に泊まらせてもらうか………。

幻想郷崩壊まで残り:12ヶ月と20日

nextstory:願いは一人の巫女の為に

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