学会に向けて
古代魔法を発動させることができた翌日、俺はいつもの3人に昨日の事を食堂で話していた。
話すとラーヤとサンアがとても驚いた。ニノは何が凄いのか分かっていないようで不思議そうに聞いてくる。
「アレクは強くなった?」
「そうだな、まだ実用化には程遠いが実戦でも使えるようになれば、俺は周りから頭1つ飛び抜けて強くなれるな。」
本当、実用化できればなんだよな。
俺が発動させた古代の身体強化は時間制限があったんだ。その時間は3時間ほどだ。だから実戦で使えるようにするには、時間制限をなくし、魔法陣を描く時間もせめて数秒まで縮めて、自由に身体強化の強度を変えれるようにしなければいけない。
「なら、実用化できたら誰にも負けないってことでいいかな?」
「そうだな、俺の体格が大人ほどなら絶対に負けないだろうな。」
その話しを聞いた、強くなる事に貪欲な女子2人は俺に詰め寄ってくる。
「教えて。」
「教えなさいよ。」
「待て待て、今さっき言っただろう。まだ実用化には程遠いって。それに、教えるにしても、古代魔法学の先生に学会に発表してからって言われているから無理だ。」
俺はこうなる事を予想していたため、昨日のうちに先生に古代魔法をどう扱うのか聞いていた。
先生によると古代魔法を使えるのはこの世界でも俺だけらしいから、国での厄介事に巻き込まれる可能性があると言われた。
だから、こいつらを巻き込まないためにも俺はもっともな理由を言った。
そのもっともな理由も先生が言っていたことのため嘘は言っていない。そのためニノに嘘だとはバレなかった。
「2人とも、無理を言ってはいけないよ。それに、そう簡単に教えてもいけないと思うからね。」
サンアは俺が隠した理由に気がついているようだ。流石に次期領主となるサンアには事の重大さが分かるか。
「分かってるわよ。」
「ニノも納得してくれ。」
「分かった。」
この後は軽く雑談をして、俺達は解散した。解散すると俺は部室に向かう。
昨日に先輩達と話しあって、明日学校長室まで向かう事になっている。そのため、学校長室は部室の方が近いため部室で集合だ。
部室に着くと先輩達がいて俺が最後だったようだ。
「すみません、遅くなりました。」
「いいや、気にしてないよ。それよりも、全員揃ったことだから早速向かおうじゃないか!」
そう言って先生は俺達について来るように言った。
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学校長室の前に着くと古代魔法部の俺達は緊張しながら先生が扉を叩いた。学校長室に入ると中は整理整頓してあり、とても綺麗になっている。
「よく来たのぉ、古代魔法部の生徒達よ。話は先生から聞いておるよ。学会の件についてじゃが、行くことに許可を出す。そして学会から帰るまで君達を出席している事にしておこう。それに此処にいる皆は勉強に追いつけている者ばかりじゃからな。それと発表するための資料作りじゃが、一週間で仕上げて貰い、それから王都へ向かうのでよいかのう?」
学会に行っている間を出席にして貰えるのは良かったが、資料作りが必要なのか。
「大丈夫です。」
「では任せるぞ。それと古代魔法部の生徒達よ、良く、古代魔法を発動させた。君達は私の誇りじゃ。」
「「「「「ありがとうございます。」」」」」
「うむうむ、いい返事じゃ、では学会に向けて資料作りに励むのじゃな。」
そう学校長は締めくくり、俺達は学校長室から退出した。
退出するとすぐに俺達は資料作りに取り掛かった。そして今回は古代魔法の発動について話すだけだから、古代魔法の術式を詳しく説明する必要は要らないらしい。
だから俺達は例としてあげる古代の身体強化だけを詳しく書いて、後はどのようにして発動させるのかを書く事になった。
そして、1週間もかからずに資料が作成できた。だから王都に向かう日まで、学会に向けて発表練習をする事にした。
そんな日々を過ごし、王都に向かう日になる。




