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2月3日 晴れ
「おはよ。」
「おはようぅ~。」
「なに、死ぬほど眠そうじゃん?」
1コマ目の講義前、隣に座った美奈子が言った。
「昨日りょうちゃんと遅くまで飲んでたから。」
「え、また?」
「そー。飲みすぎちゃった。ねむー…」
「最近すごい仲良いよね。」
「うん仲良し。」
「そーなんだ…」
「おはよう二人とも。」
りょうちゃんの声。
この講義はりょうちゃんと美奈子と一緒だ。
しんちゃんも取ってるけど、最初の1回しか来たことがない。
「おはよ。」
「おはよー。」
りょうちゃんが美奈子と反対隣にかける。
「眠そうじゃん。」
「りょうちゃんは眠くないの?」
「顔洗ったらすっきりよ。」
「あさみもちょっとはりょう君を見習ったら?」
「えぇ…あたしも顔洗ってんですけど。」
「そこじゃなくて。」
そこまで言って美奈子が吹き出した。
りょうちゃんも笑うのでつられてあたしも笑ってしまう。
そしたらチャイムが鳴って先生が入ってきた。
授業の内容はほとんど入ってこなかった。