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俺の不思議な妹の話  作者: みたか
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プロローグ

小説家になろうに初めて投稿する作品です。

誤字脱字等やよくわからない表現が多くあるかと思いますが、緩い目で見ていただけると幸いです。

誤字脱字指摘いただけたら修正していきたいと思います。

「先代様の御力がもうすぐ尽きようとしています」


要は島人達に向かって、悲痛な声を上げた。


高く聳える山の麓に、赤塗りの柱に輝きを放つ白い壁、緑の煉瓦が美しい荘厳な宮殿が立っている。

その宮殿の二階中央から外側に迫り出した立派な舞台があり、その下には山の土を一部削りとった様態の大きな広場になっており、高台からその広場が一望することができる。

島人達は皆そこに集まり、口々に悲痛な声を上げ表情で顔を歪めていた。

村人は皆一様に若く、二十歳前後の容姿をしていた。そして、多少の違いはあるものの左右対称の均一に近い顔の造形をしており、不思議な程に整った容姿をしていた。

麻や絹の天然素材で造りあげられた白い着物を着て、頭には様々な模様の刺繡が施された細長く白い布のベールをかぶり頭上を隠していた。


要は宮殿から出て舞台の上に姿を見せた。その後ろからは後に続く様に数人出てきて要の背後に並んだ。

広場に集まった島人達の視線が一斉に要に集中する。


「どうにか…どうにかする方法は無いのでしょうか?このままでは、島の存在が外の世界に知れてしまいます!そうなれば、この島は侵略されてしまいます!」


島人の一人が甲高い声を上げた。その島人の瞳にも恐怖の色が見える。

要はその島人を一瞥して、島人全体に決意に満ちた目で見渡した。


「平目と共に外島へ出て、叶様を私達が探し出します!そして、玉匣を何としても見つけ出します!危険な旅になる可能性もありますが、何としても成し遂げてみせます!」


要はできる限り多くの島人に聞こえる様に声を張上げた。

透き通った声が響き渡り、島人は皆不安の声を上げるのを止めて願う様な瞳で要を見つめた。

要はその視線を一身に受け、力強く頷き、口元に笑顔を見せた。

儚げな細身の美しい女性でありながらも威風堂々とした態度と、知的と自信に満ちた表情に、島人達は何とか落ち着きを取り戻した。

しかし、根底にある問題を解決しない限り、島人達の不安は晴れることは無い。

要の数歩後ろに立っていた平目と呼ばれる大柄な青年がゆっくりと前に出てきた。そして、要と同じく島人達を見渡して、空高く片手を上げた。


「さあ、皆!祈りましょう!」


平目が響き渡る様な大きな声を上げると、島人一斉に頭に纏っていたベールを外して腰を低くし、山に向かって最敬礼をした。

要と平目、また高台に並んで後ろに控えていた数人の島人も、皆頭に被っていた布を外し、踵を返すと山に向かって最敬礼を行った。

自然豊かに生茂った木々を身に纏った山には濃い霧がかかり、その霧は島全体を包んで、静かにそれを見守っていた。


数年前に書いた小説です。

せっかく書いたので少し手直ししつつ投稿していけたらと思います。

この話は某有名昔話の浦島〇郎をみながら思いついた話です。

よろしくお願いいたします。

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