その36 「子竜を探して」
「うーん?」
「どうかしたの?」
「いや………」
アシュレの問いかけに、曖昧に答える。何か違和感を感じているのだが、それが何か分からない。
守役の人達を先頭にして、俺達は後ろでついて行く。にしても、この洞窟はどこまで行けば行き止まりとか、部屋とかあるんだ?
あぁ、違和感の正体はコレか………
この洞窟は、曲がりくねった道や、直角の曲がり道はあるが、分かれ道や、途中に部屋なんかは無かった。
さてさて、どうするかな? というか、この状況で敵がやって来そうな事は…………
『ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ』
「なんの音ですか?」
「俺の予想通りなら、後ろから鉄球が転がって来てる音かな?」
全員で後ろを見ると、予想通りに鉄球が転がって来ていた。それを見て、一目散に逃げる守役の人達と、シア。そして、斧槍を振り抜くアシュレ。
『バギッ!』
耳障りな音とともに、鉄球がひしゃげて動かなくなる。守役の人達が唖然としていた。
安心したのも束の間、今度は前方から鉄球が転がって来た。しかし、今度はアシュレのを見て感心していたシアが、【飛燕斬】を使って斬り刻んだ。
「す、凄いな。」
「ふふん。これぐらい序の口ですよ!」
「とりあえず、敵の罠に嵌まった事は分かったな。」
という事で、前に戻るか先に進むか相談する事にした。しかし、話し合いは直ぐに終わった。俺一人で先に進む事になりました。
まぁ、確かに俺の『俊敏性:EX』なら一気に先に進めるけども…………
「マスター頑張ってくださいねー!」
「何かあったら念話してくれ。」
「了解。」
戻る方はシアとアシュレに任せて、全速力で前に進んで行く。暫くしたら、凄い音とともに、洞窟の壁に傷がつき始める。
もしかして、全速力で走ってるから、衝撃波が起こってるのかな?
とりあえず、一度休むか。洞窟の壁に寄りかかろうとして…………通り抜けた。
「うぉぉぉぉ!? って、外?」
よく見ると、そこは俺達が入った洞窟の入り口だった。もしかして、ぐるぐる回ってるだけだったとか?
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
なんだかムカついてきたぞ?
とりあえず、戻る。
「うわぁ!? マスターが壁から………は! まさかオバケ!?」
「なわけあるか!」
「幻覚か何かかしら?」
「俺のほうじゃなくて、壁のほうだよな?」
とりあえず、洞窟にいても意味ないので、外に出る。さて、振り出しに戻ってしまった。どうするか……………
ん? スマホのマップ機能で、竜で検索すればいいんじゃ……………
検索してみた、近くの森の中に三つほど反応が…………どうやら、子供の竜のようです。
皆なに説明すると、なんで今の今まで使わなかったんだよ。というように、ジト目を向けられた。しょうがないじゃないか、忘れてたんだから。
全員で、反応のあった場所に向かって行く。そこには、巨大な飛空船? が、止まっていた。今にも飛び立ちそうな様子で
「【飛燕斬】!」
だがしかし、シアの放った【飛燕斬】で空気が入れてある部分が斬り裂かれ、飛べなくなる。さてさて、乗り込みますか。




