その35「敵の本拠地へ」
やって来たのは、ウイナや村の人達と同じような服を着た、長身の男性だ。
「村長、此方の方々は?」
「この方達は、白神様を助けた方達だ!」
「なんと!?」
長身の男性が村長と同じように、土下座する勢いで謝ろうとしたので、慌てて止める。
「白神様を助けていただき、誠に、誠に感謝します!」
「あ、いや、成り行きだったんで」
とにもかくにも、長身さんから敵について聞いてみる。
長身さんによると、敵の人数は下っ端が五十人ぐらい、幹部っぽいのが三人らしい。そして、幾つかの魔導具を所持しているらしい。そして、奴らが潜んでいるのは、山の反対側の麓にある洞窟らしいが、魔導具によって目で見ただけでは見つけられないらしい。
「敵を追跡する事で分かりましたが、普通に探したら見つけられなかったでしょう。」
「ふむ。では、奴らが逃げないうちに攻めるとしよう。」
という事で、早速敵の潜んでいる場所に乗り込む事になった。のだが
「シグレくん。私ここに残って、村の人達の怪我を治したいんです。」
「そうか…………よし、ローズ、夜弥、ヒナの護衛頼む。」
「承知しました。」
「……………。(こくり)」
ヒナの護衛をローズと夜弥に任せて、俺とシアとアシュレ。そして、ウイナと長身さん。さらに、向こうで見張っている三人。以上の人数で攻めいるらしい。
走って、目的の洞窟に向かう。ちなみに、ウイナと長身さんはかなり速かった。にしても、大変だったよ、ついて行くのではなくて、皆なに合わせるのが。
「お、ゲイルさん、それにウイナ。」
「お疲れ様です。」
「敵……に……動き…なし。」
長身さんゲイルっていうのか、洞窟━━というか、見ただけじゃ本当に何処にあるか分からない━━の手前にいた三人は、額あてをした黄色髪の青年。大柄な男性、布マスクをした半目の少女。
「皆な、此方の三人は白神様を助けた方達で、我々の手助けに来てくれたのだ。皆さん、自己紹介がまだでしたね、私は守役の長“白豹”のゲイルです。」
「同じく守役の“黄貘”のシキだ、宜しくなー。」
「“灰亀”のトウジ。」
「“蒼梟”……の………イニ。」
「冒険者のシグレです。」
「剣乙女シアです!」
「斧槍乙女アシュレよ。」
自己紹介を終えたところで、早速洞窟に突撃する事にする。先ずは、ゲイルさんとシキが斥候役として、先行した。暫くして、シキが手招きしたので、皆なで行く。
「正しく洞窟ですね。」
「ここからは、注意して進めよ。」
シアに注意をしつつ、先に進んで行く。にしても、見張りとか見回りとかいないのか? 少し疑問に思いつつも、進んで行く。
この時、この疑問を皆なに話していれば、苦労しなくて良かったかもしれなかった。




