その24 「王都にて」
ふわぁ~。朝か、さて、今日中にでも王都に行きたいんだが、起きたくないでござる。仕方ないじゃないですか、ぬくぬくしてて、いい臭いで、柔らかいんですから………………あれ? ちょっとまて、ぬくぬくはいい。いい臭いと、柔らかいってなんだ? 先ずはいい臭いからだ、右側から優しい甘い臭いがします。続いて柔らかい、右腕に何か柔らかい感触があります。…………とりあえず、右に顔を向けると、ドアップで美少女の顔が………びっくりしたー、声出そうだった。さて、髪をほどいているが、どうみてもアシュレだ。何故に俺のテントにいる? 間違えたのか? いやいや、アシュレに限ってそれはない! というか、こういう時にいるのはシアだろ? 何故にアシュレなんだよ! というか、寝顔ってこんなに可愛いんですね。というか、薄い寝間着のせいか、胸の感触が…………ヤバい、ヤバい。とりあえず、起こさないように、退かないと………
「んん……う。うん?」
「あ、おはよう。」
退こうと思ったら、アシュレが起きた。まだ、寝惚けているのか、トロンとした瞳で此方を見ている。そして、だんだんと覚醒してくると、みるみる顔が赤くなり、身体をプルプルさせて………
「へ、変態ー!」
「ぶべらっぱ!」
アシュレから、渾身の右ストレートを顔面にくらいました。俺なんも悪くないのに、理不尽すぎる。というか、凄く痛いです。
その後の朝食は俺だけパン一つでした。いくらなんでも酷くないですか? 俺寝てただけですよ? なんで殴られたうえに、食事制限されなきゃいけないんですか? ちくせう。
「マスター、顔腫れてますけど、何かあったんですか?」
「本当ですね。主殿大丈夫ですか?」
「ん? まぁ、大丈夫。」
本当は少しズキズキするが、まぁ、胸の感触とか役得だったので、相殺という事にしておく。ちなみに、アシュレまだ拗ねています。大事な事だから言っておくが、俺は何もしてない! 寝てただけだ!
長閑な街道を歩いて行く。このペースなら昼前にはたどり着くだろう。途中魔物とかが出てきたが、サクッと倒していく。そして、三時間ほど歩くと………
「お、見えたな。」
「大きな壁ですねー!」
「門の前に結構並んでますね。」
かなり並んでるな、早く入りたいんだが。とりあえず、おとなしく並ぶ。たまに、シアがどっか行きそうになるのを止めたり、夜弥が前にいる奴を暗殺しようとするのを止めたり。そんなこんなで、順番が回ってきた。いくつか質問されたが、問題なく入れた。
王都というだけあって、広いし、活気がある。え? 少し前までいたでしょ? そうは言っても、あんまりというか、崖に行くときの一回城から出ただけで、城の外はあんまり見たことないんだよね。とりあえず、少し観光して、宿をとろう。
「ふわぁ~。美味しそうなモノが売ってますね! あ、あれはなんですか?」
「はいはい。とりあえず、冒険者ギルド行くぞ、夜弥のギルド登録だ。」
一先ずギルドに行き、夜弥のギルド登録を済ます。続いて王都の観光をします。ここで、少し気になることが……………二組の皆なが俺の聞き込みをしてるのですよ。何回か尋ねられたが、知らないふりをする。シアが喋りそうになるのを止めたりもする。そんなこんなで歩いていると、ソウイチを見つけた。少し待ってろ。そんな事をおもいながら、すれ違う。
宿をとる前に、シア達が、行きたいところがあるというので、ついていくと服屋にたどり着いた。中に入るとシアは店員さんのところに、アシュレとローズは物色し始めた。そして、夜弥は俺のそばに
「夜弥は欲しい服とかないのか?」
「いえ、私にはあのような可憐な服は似合わないので。」
「何言ってるのよ、ほら私が選んであげるから。」
「アシュレ殿!? いえ、私は別に………主殿助けてください!」
諦めろ、悪い事じゃないんだから。それから数分後、ゴスロリに近い服を着た夜弥が、顔を赤くさせてやってきた。
「あ、主殿……似合いませんよね?」
「そんな事ないぞ、可愛い。」
「そ、そんな事…………」
さらに顔を赤くさせてしまった。そして、誉めて欲しそうにソワソワしている奴が、三人。服装は割愛するが、皆な似合っていて可愛かったので、誉めておいた。
店から出た俺達は、王都にある宿屋に入り、二部屋とる。そして、俺の部屋に集まって今後の予定を話す。
「今後の予定だけど、とりあえず、夜弥には城に忍びこんでもらって、情報を集めてくれ。その間俺達は町の人から勇者について、聞こう。」
「御意、では行ってまいります。」
言うが早いが、姿を消す夜弥。さてさて、敵さんはどのタイミングで動き出すかな?




