その23 「出発と忍刀乙女」
時間は戻って、シグレ視点です。
時間は遡り、ロードル聖王国“ホメット”。
「本当にいいのか? かわりに報告してもらって。」
「いいよ、いいよ。むしろ、こっちのほうが得してるしね。それに、急いでるんでしょ。」
「ありがとな。」
ジークに礼を言って、町から出る。目指すはこの国の王都、俺を突き落とした奴と、杉原を邪神に堕とした奴が同一人物。もしくは、繋がりがあるのかは分からないが、警戒しおく必要があるだろう。
と、ここで思い付く。スマホのマップと検索使って、邪人探せないかな? さっそく実行!
でたでた。この国には六十人ぐらいいるな、ほとんど王都にいるが、単独でいるやつもいる。まぁ、ロードルは殆ど黒みたいだな。
長閑な街道を雑談しながら歩いて行く。え? 急いで行けって? 二組全員邪人になってないし、敵さんも出来るだけ気づかれないように行動してるだろうし、後、一週間は動きはないと思ってる。というか、事前に調査をしたいので、それぐらいの間動かないでいてほしい。あ、ソウイチ達が敵さんの動きに気付いて、行動する可能性考えてなかった。ま、まぁ、大丈夫だろう。
(この時、まさかこれがフラグになるとは思わなかった。)
「お腹すきましたー! ご飯にしましょー!」
今日もシアは元気だな。まぁ、元気なのがこいつの本来の姿だし、元気がない時を見たことがない。
「そうね。魔物も出てこないみたいだし、野宿の準備して、ご飯にするわよ。」
アシュレが言ったので思い出したが、もうあたりが暗い。7時くらいかな? それにしても、今日の夕飯はなんだろう? アシュレの料理はどれも美味しいからな。
「……………。」
ローズがこくりと頷く。相も変わらず喋らないが、その実お喋り大好きという、矛盾を持った不思議なヤツだ。まぁ、喋るんじゃなくて筆談だけど。
アシュレが夕飯を準備している間に、テントを二つ作る。俺用と、シア達用だ。一つのテントに三人は窮屈そうだが、まぁ、しょうがない。続いて、魔物避けの結界石を周りに置いていく。これは、ジークに薦められたモノだ、これを置いておくだけで、魔物が寄って来なくなるらしい。
そうこうするうちに、夕飯が出来た。今日の献立は、焼きたてのパンに、シチュー。以上です。おいそこ、シチューだけなの? とか言うな、シチューにはな、野菜に加えて肉も入ってるんだぞ、みようによっちゃ、バランス取れてるだろ?
「今日も美味しいですね! おかわり!」
「早いなおい。おかわり。」
「あんたも同じようなもんでしょ。」
「………………。」
『平和だねー。』
本当に平和だな、これから国一つ相手取るかもしれないのに、まぁ、緊張しててもしやぁーないしな。それよりも、夕飯を食べ終わったところで、やることがある。
「四人目を呼び出します。」
「おお! 誰がくるか楽しみですね!」
「……………。」
「どうせ、八姫にきてほしいんでしょ。」
「いや、敵の情報収集したいから、隠密系の奴にきてほしい。まぁ、そんな簡単には来ないだろうけど。」
という訳で、召喚を始める。今までと同じようにスマホから光が出て、魔法陣が目の前に現れる。そして、魔法陣からでてきたのは
「お呼びでしょうか、主殿。」
黒い髪を短くポニーテールにした。淡く紫色に光る黒い瞳。忍び装束のようなものを着た、小柄な少女。忍刀乙女夜弥が現れた。八姫は来ないのに、夜弥はくるのか……………
「主殿、どうかしましたか?」
「気にしなくていいわよ。」
「そうですか。して、主殿が面妖なものをつけていますが?」
あぁ、このお面の事か。面や、今まで起こった事、これからの予定なんかを話した。目を閉じて何か考えている様子の夜弥。なんだ? マズイ事言ったかな?
「分かりました主殿。この世界最初の任務は、暗殺…………いえ、拷問ですね。」
「誰もそんな事言ってないわ! お前らはホントやめてくれよ!」
コイツらこんなに過激だったけ? まぁ、いいか。とりあえず、夜弥のステータスを確認。
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【名称】夜弥
【武器系統】刀剣系
【等級・武器】神器
【等級・人間】神話英雄
『耐久値:五百万/五百万』
『攻撃力:SSS』
『切れ味:EX』
『硬度:SSS』
『重さ:小』
≪保有能力≫
【斬撃強化:神極】【俊敏強化:神極】
【存在希薄化:神極】【攻撃即死化:大】
【忍道:完全】【月闇:威力神極】
【自己修復:大】
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うん。物騒なスキル持ってるのは、相変わらずだな。まぁ、このタイミングで来てくれるのはありがたい。夜弥は忍刀乙女の名の通り、隠密を得意とし、暗殺なんかもやれる。ゲームでは、敵に狙われずに倒すとか出来た。現実ではゲームより強いだろうけど。
夜弥登場! まぁ、初登場ではないですが。




