四ノ宮くんとクールな彼女
初投稿のためお見苦しい所もあると思いますがよろしくお願いします!
今日もチャラチャラと銀色のピアスの揺らし、自慢の金髪を風になびかせ校門をくぐる。
此処、桜花迷彩学園の”四ノ宮”といえば誰にでも顔が浮かぶこの俺は学校一のモテ男だ。
スポーツ万能、頭脳明晰、容姿端麗 この言葉は俺のためだけに存在してると言っても過言ではないと思う。 そう、俺は完璧すぎる男子生徒なんだ。・・・あることを除けばの話だが。
ガラーッ 俺のクラスである3-Aの扉を開けると賑やかな声が飛び込んできた。
『おい、昨日のアレみたか?』 『おう、見た見た!めちゃくちゃ面白かったよな~』
その中を潜り抜け、窓側の一番後ろの席に鞄を置いて座った。
女子たちはキャーキャーと俺に歓喜の声を送るが俺は無視して教科書を机に入れる。
俺の名前は四ノ宮響也。完璧すぎる故、”同性の友達がいない”というのが中学生からの悩みで高校は地元を離れてひとつ隣の町の桜花迷彩学園へ入学したのだが、此処でも女子の目を引いてしまい失敗に終わった。 さすがに3年も通っていれば友達の一人や二人はできてもいいと思うのだが男子からは妬まれるばかりで俺に普通に接してくれる奴はいない。
「はぁ・・。」今日もため息をついてHRを迎えたのだった。
「あ、あれ・・?」一限目の世界史の準備をしていたのだがあることに気がついた。”教科書が無い。”
そしてハッとする。 勉強机の上に置きっぱなしだ・・と。
これはしまった。隣のクラスとかに友達がいたら貸してもらうことができたのだろうけどなんせ俺には友達がいない。 女子に借りてもいいのだが男子から反感を買われることはまちがいないだろう。
こうしているうちに時間は刻々と過ぎていき授業が始まってしまった。
『えー・・この文を・・』
世界史担当の近藤先生の目がこちらに向く。
『よし、四ノ宮。 読んでみろ。』
最悪だ・・。 よりにもよって今日指名されるとは。
重い腰をゆっくりとあげ、立ち上がる。
どうしよう・・。
俺が立ち上がると横からスッと教科書が差しだされた。
「P126の一行目。」
そう言われて俺は慌てて教科書を持つ。
「え、えっと・・アメリカでは・・」
長かった文を読み終えて座る。
『このようにー・・』
先生は背を向けて黒板に文字を書き始めた。
俺は隣を見る。
俺に教科書を見せてくれたのはー・・・
クラスの中でも整った顔立ちに、長くて綺麗な黒髪の・・・。
”諸星凛”
「・・なに?」
じっとみつめていたらしい俺を不審に思った諸星が軽く睨んできた。
「い、いや・・さっきはありがとな。」
俺がそう言うと諸星は「どうしたしまして。」
と軽く流してシャーペンを走らせた。
閲覧ありがとうございました^^ 一話作るのにも一苦労ですね(汗
まだまだ続く予定ですのでもしよかったら二話もよろしくお願いします。