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来るもの拒まず、去るもの追わず。


飽き性、


熱しやすく冷めやすい。


いらないものはすぐに捨てる。

 


不要なものはすぐ切り捨てた。


人であれ、物であれ。


玩具も本も服も友情も、愛情も。




ありがちな表現で言えば、


執着という言葉は俺の辞書にない。




そうやって生きてきた。





だから俺のごみ箱はもう、


いっぱいいっぱいになってしまったらしい。





《あなたの気持ちはわかりました。残念ですが、これで最後にします。今までありがとう》




よし、これで終了。






俺はそのメールに返信することなくそのままベッドに倒れ込んだ。



大学に入っておよそ4ヶ月、俺の恋愛ごっこはこれで2度目の終焉を迎えた。 


また出会いなんてすぐに涌いてくる。


別に俺が特段モテるとか恋愛マスターであるとか女心を知り尽くしているとか、そんなわけではない。

拒まずに成り行きに任せていけばいいだけ。


思い入れがない分、楽でいい。


それに、面倒臭いとか、煩わしいとかそう思ったらやめればいいんだ。 


《他に気になる奴ができたから》《勉強に身を入れたいから》《蕎麦の食い方が気に入らないから》《音楽性の違い》



理由はなんだっていい。 




とはいえ、今まで予定を埋めていた相手が急にいなくなると、ことに一人暮らしの夏休みは暇になる。


……実家にでも戻るか。



ふと、窓辺に飾った風鈴が風に揺られて心地良い音を奏でる。 


そう言えば、もうすぐ地元の夏祭りだったっけ。

ちょうどいい口実だ。   

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