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〜 6年前 〜
「父さん、母さんいってらっしゃい」今日は龍人の両親の結婚記念日であった。そのため、今日は夫婦水入らずで遠出することになっていた。
「いい子にしてるんだぞ」それだけ言うと父さんは僕の頭を優しく撫でる。
「大丈夫だよ。今日は司君の家にいくから」
「そう?それじゃいってくるわね」龍人の両親は家を出ていく。
10時、龍人は司の家へと向かう。
「司君いますか〜?」家のチャイムを押し、司の親に聞く。
「いるわよ。入ってらっしゃい」司の母親はとても優しい人で、龍人のことも自分の息子のようにたまに扱ってしまうのだ。
「司?龍人君遊びに来たわよ」
「龍人、早く来いよ。もう少しで倒せそうだから」この時、司はゲームをしていた。
仲の良い人といるときとは不思議なもので、あまり遊んだ気がしなくても別れの時間はすぐ来てしまうものだ。
「それじゃ、お邪魔しました」礼儀正しく司の母親に挨拶をすると家をでる。
現在の時刻は午後5時。
龍人は一人で家まで帰っていた。
歩くこと数分、自宅に到着した。
「龍人!どこいってたの?」
「お姉ちゃん?どうしたのそんなにあわてて?」この時龍人の姉はひどく混乱していた。
「落ち着いて聞いてね龍人。」言い聞かせるようにゆっくりと龍人に話す。
「……お父さんが……死んじゃったんだって…」え?死ぬ?死んだ?
姉の眼は真っ赤になっており、地面に崩れていた。
「お、お姉ちゃん…う、うそだよね?」まだ幼い龍人には話が掴めていなかった。