3-2
そうと決まれば善は急げである。
候補としては
桜山 透華
翠蓮寺 曜子
山本 紗絵
の以上3人である。
しかし翠蓮寺 曜子は告白を断ったばかりなので消滅。山本 紗絵はスーパー生徒会長で、非公認ではあるがファンクラブまであるので消滅。
と、いうことで残った透華が選択された。
そしてその日の放課後3日ぶりに2人でならんで歩いて帰る。
「な、なぁ透華…頼みがあるんだけどいいかな?」少し驚いた顔をしながら何?と聞いてくる。
「あ、あのさ…」深呼吸をし、そして意を決しことの顛末を説明する。
「最近ずっと告白が絶えないんだ。だから……
「だから?」
僕と……こ、恋人のふりをして欲しいんだ」
透華は固まり、動かなくなってしまい口をパクパクさせている。
「あ、あの……それって…どういう…」かなり混乱しているようで言葉を出すにも四苦八苦していてとても会話をできる状態には見えない。
「だからね、沢山の人からの告白を避けるには彼女がいればいいと思ってそれでだから……」ようやく自分が言いたかったことを素直にしゃべったお陰で透華も落ち着きを取り戻し胸に手を当てて自分を抑制しながら、ひとつの疑問を投げ掛ける。
「何で私を選んだの?紗絵さんだっていたし…それにこの前ラブレターくれた人だっていたよね?」
「え、えーと……それはだな……あれだよ、透華とは付き合いも長いし、それに…いいやつだから」最後の方は本当に思っていたことなので、満面の笑顔で透華に頼み込む。
顔を見ると赤くなっているが目は笑っていた。
「いいよ。……それで何をすればいいの?」
あっ!なにをするればいいのか考えてなかった……