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すぅちゃんの1日 そのはちじゅうろく

「今更ながらだけど、スゥちゃんってスオウ君のどこが好きなの?」


 本当に今更だな、とその場に居たスゥイとリリスの二人はそう呟いたライラへと視線を向けた。リリスに至ってはため息をつきそうな程である。


「い、いや、なんとなくふと思っただけで、深い意味は無いよ?」


 胡乱気な二人の視線に慌てて弁解? しようとするライラ。確かに改めて確かめた事は無かったが別にスオウが駄目男という訳ではない、態々聞く事でもなかった。


「まぁ、あの男は年齢に見合わず聡明だし、顔も別に悪くは無いだろう。客観的に見ればアルフロッドの方が顔は良いが、スオウも別に見られない訳ではない。それに実家の商家は社会的地位も有るし金銭的な点でもメリットは大きい。本人は魔法が相当なレベルで使える為国に仕える事も可能だろうし、研究職として食って行く事も出来る。こう言っては何だが良物件だろう? アルフロッドは加護持ちであるという点から国が絡むからな、地位は上だがしがらみも増える、スオウにはそう言う事が無いとは言えないがアルフの比ではないだろう。現に学院でもスオウは人気があったからな、スゥイがいつも傍に居たからあまり表面化しなかったが」


 そう言って紅茶を一口飲み、スゥイを見る。素知らぬ顔で同様に茶菓子に手を出していたスゥイだが、リリスの視線に気が付いてめんどくさそうに口を開いた。


「好きと言うより、洗脳ですね」


 は? と二人の目が点になったのは別に悪くは無いだろう。

 数秒後それが最初のライラに対する答えだと気が付いた故に思わずその真意を問おうとした所でスゥイが口を開く。


「幼少期から色々面倒な事情だった私の支えとなり、私を導いてくれ、挙げ句の果てにやってられない結婚式をぶちこわして国一つより私を選ぶと言われたら、もう仕方が有りません。もはや洗脳ですねこれは」


 はぁ、とため息をつくスゥイはどこか満足げな笑みを浮かべていた。

いや、好きなんですけどね

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