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すぅちゃんの1日 そのはちじゅうよん

 むぎゅ、と後ろから抱きつく。

 形の良い乳房を背中へと押し付ける。


「暑い……」


 真夏日、冷房が完備されている訳でもないこの世界。当然ながらひっつけば暑い、むしろ熱い。だがしかし、妻が後ろから抱きついたというのにその反応は如何なのだろう。若干いらっときたスゥイはそのまま首に腕を絡ませてさらに抱きついてやった。


「暑いですね」


 暑かった、自分も暑かった。接触面が増えた事によって状況が悪化した。この暑さはどうなのだろうか、もう動く気力も無くなって来る程だ。ずるずるとスオウの背中に全体重をかけ、もはや動く気力も出ないとスゥイは全身が脱力するのに体を任せ、そして気の抜けた声を出す。


「んっぁー……」

「10代の女性が出す声じゃないと思うぞ」

「スオウは女性に理想を押し付け過ぎです。たまには裸でだらだら過ごしたいときも有ります」

「他の人に見られたらどうするんだ……」

「大丈夫です、鍵はしっかり閉めましたし、ここは3階ですから外から見られる心配も有りません」


 無駄に事前準備はしっかりしてるな、とため息を吐きながら呟くスオウ。背にもたれ掛かっているスゥイを体を動かして自身の前へとずらし、膝の上に頭を置く。


「……スオウ、これは無いと思いますが」

「なんだ? 膝枕は嫌いか?」


 腹が立ったのでこのまま寝てやる事にしたスゥイだった。

むしろそこまでやられたらムキになって乗っからないという。

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