すぅちゃんの1日 そのななじゅうに
スオウ・フォールスは休日は部屋にこもっている事が多い。
専ら魔法理論の書物を読みあさっているか、料理をしているのが殆どである。
スゥイ・エルメロイは休日出かける事はあまり無い。
専ら魔法理論の書物を読みあさるスオウの傍で同様の本を読むか、学業の勉強をしている事が殆どである。
食事は交代かスオウが作る事が多い。だが必ず二人分は作っている。
スオウ・フォールスは出かける時スゥイに必ず声をかける。それは出かけようとする時に傍に居る事が多いからなのだが、そもそも出かけようと言うのがスゥイからが多いというのもある。
スゥイ・エルメロイは出かける時スオウに必ず声をかける。それは出かけようとする時に傍に居る事が多いからなのだが、そもそも出かける時にスオウが居なければ出かけようと思わないからというのもある。
別にスオウは出不精という訳ではない。
スオウ・フォールスは紅茶に砂糖を入れない。それは甘いのが嫌いだという訳ではなく、スゥイが作った甘い手作りの菓子類が並ぶ時、甘味分が多すぎて食べられなくなるのを嫌うからだ。普段からそうしていれば違和感が無い為に。
スゥイ・エルメロイは紅茶に砂糖を少し入れる。それは甘いのが好きだという訳ではなく、甘み控えめのスオウの菓子類に飽きるのを嫌う為だ。普段からそうしていれば違和感が無い為に。
別に互いに紅茶の飲み方に拘りが有る訳ではない。
スオウ・フォールスは専ら魚料理が好きだ、しかし肉料理のレシピが多い。別に深い意味は無いと本人は言う。
スゥイ・エルメロイは専ら肉料理が好きだ、しかし魚料理のレシピが多い。別に深い意味は無いと本人は言う。
互いに交代で作ればバランスが取れているので誰も何も言わない。内心では兎も角として。
スオウ・フォールスはそれほど喋る人間ではない、社交的で無い訳ではなく、むしろ社交的な方では有るが無駄に率先して友達を作ろうという人ではない。割と打算を持って付き合う人間だ。しかしスゥイの友人にはそういう面を見せる事は無い。
スゥイ・エルメロイはそれほど喋る人間ではない、社交的でない訳ではないが、そもそも発言に毒が混ざる事が多い彼女は誤解を受けやすい。割と打算で付き合うか、利用価値が有るかどうかが彼女に取って優先順位である。しかしスオウの友人にはそう言う面を見せる事は無い。
しかし互いに二人になると互いの友人関係に文句を言う事が有る。不毛だと思いながらも。
スオウ・フォールスは脈絡も無くスゥイを呼ぶ事が有る。何となく呼んだだけで特に用事もなかったなと思いそのまま読書に戻る事が有る。別にスゥイはそれに何も言わない。
スゥイ・エルメロイは脈絡も無くスオウに呼ばれる事が有る。取り敢えず返事をするが何か用が有った訳ではないと聞くと読書に戻る。別に特に不満は無い。
逆もまたしかり。
まぁ、そんな二人な訳だが……。
「夫婦かっ!」
「五月蝿いぞアルフ、どうした?」
「アルフ、読書中ですので静かにしてください」
「〜〜〜っ!」
たいてい苦労するのは周りだという話もある。