表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/90

すぅちゃんの1日 そのろくじゅうに

「氷菓子ですか?」

 雷魔昌石を利用した扇風機の前でスゥイが興味深そうに返事を返す。


「あぁ、魔術で氷を出すのは高度な技術を必要とするからあまり発展していなかったが、母と協力してな、沢山の種類があるアイスクリームショップを出すことにしたんだ」

 似たような氷菓子はあったが、種類も少なく日持ちしないためなかなか出回ることはない。遅延魔法をかけると単価が高くなるし、一部の貴族や富裕層の楽しみとしては存在しているが、一般市民に出回るほどの物ではなかったのだ。


「以前話してた保冷庫とやらを利用してですか?」


「ああ、マイナスにいくまでの物はなかったしな、試食品としていくつか送って来てるから一緒に食べるか?」


「勿論です」

 満面の笑みで返してくる。こう素直だとかわいいのだが、どうしてこうひねくれているのか不思議でならない。いい加減いい人を見つけて欲しいものだと思う。


「何か失礼なことを考えていませんか?」


「いや、なにも考えていないが……」

 届けられた保冷箱の中には色とりどりのアイスクリームが鎮座していた。その後アルフやライラ、リリスも呼んで簡単なアイスパーティーになったのは言うまでもない。


「これで価格は銅貨10枚ですか、今までの基準からすれば破格ですね。味もこちらの方が極上ですし」


「売りに出す前に現職の人との兼ね合いが必要だな。卸で扱うか、価格を上げるとそもそもの前提が崩れるからな」


「日持ちするものでもないですし、薄利多売ですね。やはりコンフェデルスで始めるのが無難でしょう、カナディルではもうだいぶ敵を作ってしまっていますから」


「そうだな、また押しつけるとするか」

 くすりと笑い手紙を書き始める。アイス他含めの詳細内容と販売ルートの契約書類。


 それを、ローズとベルフェモット、レイズに送る。


「さぁて、どこが高く買ってくれるかな?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ