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初片思い  作者: maro
2/8

次の日。

案の定、学校は美男美女の別れ話で持ちきりだった。教室に向かう道中、耳に入ってくる噂話に嫌気がさしながら教室に入ると、高校ではじめてできた友人の浅野ゆりが興奮気味に話しかけてきた。

「おはよう、朱里!ねぇねぇ知ってる?高木先輩と西条先輩別れたんだって!美男美女でお似合いなのに意外だよね〜」

「おはよう、ゆり。でも、本人がいない所で何も知らない私達がはやし立てるのは良くないんじゃない?」

つい言いすぎてしまったかと思ったがゆりはすぐに頷いて笑う。

「そうだね…気をつける!朱里のそういう所、ほんとに尊敬するし、かっこいい」

噂話はあまり好きじゃない。

ゆりの率直な褒め言葉に照れを隠しながら、自分の席に着いた。

「先輩!あの彼女と別れたって本当ですか!?私と付き合ってください!」

突如、窓の外から聞こえてきた声に目をやると、高木先輩が告白されていた。が、先輩は見向きもせず、その場から立ち去っていく。告白した女子はポカーンと口を開けたまま、固まっている。

「うわぁ、可哀想…まぁ、彼女と別れた次の日に来られても迷惑だよな」

「うんうん、確かに…」

(…じゃなくて、誰!?)

後ろから急に聞こえてきた声に驚き、振り返るとクラスメイトの大和くんがいた。

「びっくりした…急に話かけて来ないでよ」

少し冷たくいいすぎたか、なんて心配したのも、つかの間

「あはは、ごめんごめん」

と微笑んでたので安心した。いわゆる可愛い系男子の大和くんは、いつもふわふわしていて、どこか掴めない。

「小暮さんは高木先輩たちのことどう思う?別れたんだって〜」

「どうとも思わないよ、その人たちの意思で別れたんだし…周りがどうこう言うことじゃないと思う」

ノリが悪いとか思われたっていい。ただ、昨日の高木先輩の表情が頭から消えなくて。

「ふーん、小暮さんって真面目だね〜!面白い!」

大和くんはにこにこしながら、そういい自分の席に戻って行った。

(面白いってなんだろ。まぁ、いっか)

キーンコーンカーンコーン

チャイムがなり、ホームルームが始まった。

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