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聞き間違いは荘の華


昭和で軒を固め平成で山を作り令和を細やかにトッピングしたようなそんな時代。

(どんな時代だ!?)


駿河路町・土壇場通り・花咲一番街にある。

2階建てのアパート、鈴蘭荘のオーナー春乃のぞみは連絡を貰い外で新しい来る掃除婦さんを待っておりました。


やってきましたのはアンダーリムメガネが似合う三十歳前後の女性、のぞみが声を掛けますと駆け寄って深々頭を下げました。


「初めまして、あの、のぞみさんですか?」


「はい、アタシがのぞみです、遠路はるばる良くお越しくださいました」


「いえいえこちらこそ、採用をありがとうございます!私は栗原七瀬くりはらななせと言います、今日から宜しくお願いします!」


「こちらこそ宜しくお願いします、海腹川背さん」


「栗原七瀬ですっ!?」


実はのぞみさん脅威の109才、体は何処も異常は無いが強いて言えば耳の聞こえが悪い事。

なのでこうして良く名前などを間違えるのです。 

特に住所となるともう滅茶滅茶で滅茶滅茶で…。


「立ち話もなんなので住民の皆さんに自己紹介をしましょうかね、こちらへどうぞ〜」


「あ、はい!」


のぞみさんの案内で鈴蘭荘の住民と挨拶するようです。

部屋に伺うと、まず最初に出てきたのは40代半ばぐらいの穏やかそうな男性とまさに肝っ玉母と言う風貌の女性、2人揃ってふくよかな体型でございます。


「海腹さん、こちらは101号室の火山爆発さんです、奥様は火山の海さんです、火山爆発さん、こちらは掃除婦の海腹川背さんです」


「栗原七瀬です、よろしくお願いします」


「初めまして、僕は火山発かやまはつです」


「私は発の妻の海です、火山かざんじゃないけどね、あっはっはっは」


火山発さんは商店街で奥さんと2人で精肉店をやっているオーナーさん、今日は夕方営業何だとか。

次と言ってもお隣さんは既にスタンバっていますが。


「よ!のぞみさん!」


出迎えてくれたのは二十代後半ぐらいの高身長なイケメンマッチョ。


「あららま!これはこれは、海腹さん、こちらは102号室の言語道断さんです」


「こ、金剛トウダです、よろしくお願いします」


「栗原七瀬です、よろしくお願いします」


金剛トウダさんは近くの喫茶店で働く独身。

まさに絵に描いたような熱血漢である。


「あれ、のぞみさん、もしかしてそちらが新しい掃除婦さん?」


やってきましたのは大きな丸メガネが特徴の気弱そうな二十代ぐらいの青年。


「ありゃまま!墓場と田圃さん!そうです、こちらは新しい掃除婦の海腹川背さんですよ〜、海腹さん、こちらは103号室の墓場と田圃さんです」


「うみ、じゃなくて!栗原七瀬です!よろしくお願いします!」


「あ、お、俺は博多トンボです!よ、よろしく…」


トンボさん、栗原さんが美人なもんだから目線を下にモジモジ。


「海腹さん、墓場さんはこう見えてプロのハルマゲドンなんですよ!」


「ハルマゲドン?」


「いや、いやいやいや!ハルマゲドンじゃなくてプロゲーマーですよのぞみさーん!?」


今話題のeスポーツとゆうもので、次の大会に向けて経費を稼いでるそうです。


後2人居るのですが1人は向かいの銭湯『湯々自適ゆうゆうじてき』で働いているので挨拶はまたとなり、本日最後は小説家の方の部屋に向かいました。


ノックをして出てきたのは50代後半のイケオジ。


「やぁのぞみさん、そちらの方がお話しにありました新しい掃除婦さんですね?」


「はい、そうです!海腹川背さんです、海腹さん、こちらは104号室にお住まいの大先生、課長降格さんです」


「あはは、相変わらず面白いなのぞみさんは♪おっと、すみません、私の名前は花鳥風月です、よろしくお願いします」


「私は栗原七瀬です、よろしくお願いします!」


ちなみに花鳥風月は本名らしいですよ、内緒の話し。

挨拶が終わった頃にはもう夕方、話しはまた後ほどとゆう事で本日お開きにございます。


さて。


始まる鈴蘭荘(ヒッチャカメッチャカ荘)での日常、どうぞ飲み物を持参してご覧ください。



ー続くー


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