表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
-コレクターズ-愛知狂騒曲  作者: かしお
PR
13/17

始まりのブローチ‐動き出す災禍‐

時は遡り、セダンが横転事故を起こす。8時間前。


桑名付近を走行していた黒色のセダンがいた。車の中では二人の男が煙草を吸いながら談笑している。後部座席には気持ちよく寝ている少年がいた。


少年は無邪気にすやすやと眠りについていたが、時折寝苦しいのか顔を歪める。助手席に座っていた長髪の男は、運転をしている男と今回の仕事に関して話し合いをしていた。


「それにしても、簡単な仕事だったが、相手が子どもというのは気持ちのいいもんじゃねえな」


「ただ指示に従っていればいいんだ。考えると何もできなくなるぞ」


「はいはい、気をつけるさ。それにしても、気持ち良く寝てやがるな。自分が誘拐されたってのもわかっているのか」


助手席の男はバックミラーを覗くと目を見開いた。


「おい、子どもが高速道路で、車を追い越しているぞ」


運転をしていた男は、笑い声をあげた。


「何寝ぼけているんだ。車が車を追い越してるだけだろうが。気分転換にはつまらない冗談だが、深夜に聞くと面白いじゃねえか」


「そうじゃねえ、後ろが見えねえのか!」


運転していた男もバックミラーを覗いたが、冗談でないと気づくのに数秒とかからず、車と同じ速度で金色の髪を揺らしながら、弟を返せ!と叫び声をあげ徐々に近づいてくる少女が見える。


あまりにも非現実的な光景に、ハンドル操作を誤りそうになったがそれは他の車も同じだった。


次々とブレーキをかけたり、窓越しに危ないだろと走っている女の子に怒鳴り散らかすなど、各々が反応していたが、少女は声を無視して更にスピードを上げて運転している車に近づいていく。


「なあ、夢でもみているのか」


「大丈夫だ。二人して同じ夢は見ない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ