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稲を植えるということ

作者: ぶりぞうに

黒っぽいドロロッとした泥の中に手をずぶっと突っ込んで、緑色で真っ直ぐ伸びた小さな小さな命を一つずつ丁寧に植えていく。

なるべく真っ直ぐになるように。

5月、山の緑が盛り上がってくる頃に日本の田植えは始まる。

身体を前に屈ませて泥と、自分の手足と、苗だけを見て。地道に地道に前へ前へ歩を進めていく。

姿勢が辛くて疲れたら、一度足を止めて身体を起こし、青い空を眺め、風の音を聞けばいい。

後ろを振り返ると自分が植えた稲がしっかりと上に伸びている。そりゃもちろん歪んでるところだってあって、あちゃあ、真っ直ぐ進んだ筈なのにと思うし、遠く前を見るとまだまだ道のりは長い。

だから田植えは人生みたいなもので、今目の前を真っ直ぐ見つめて、コツコツ進んで行くことが大切なんだ。

そうしたらいつの間にか、色の無い田んぼにいっぱいの緑が、夏になるともっと多く鮮やかに、そうして金色に揺れる収穫の秋がやってくる。


コツコツコツコツ、遅々とした歩みでいい。

景色を変え、鮮やかになり、収穫ができると、それを多くの人が喜んでくれている。

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