9/30 バングル
3話
俺はあいつが解除した、バングルの
ボタンが気になった。
なので直ぐに確認した。
押してみると、目の前にモニターの
様なものが現れた。
大きさはスマートフォンくらい。
バングルと連結しているのか、動かすと
モニターも、一緒に動く。
「ハイテクだな〜」と感心していると
突然、金髪美女が俺の隣に来た。
「確認するのですか?なら私も拝見してよろしいですか?」
「え、、ええ!!もちろん。良いですよ!!!」
彼女と一緒に1つのモニターを見る。
あードキドキする!!
モニターの中央には
『ヒト』 『ヘヤ』と映し出され、
その上には現在の日にちと時間が
映し出されている。
現在の日にち 9/30 時刻 9:35分
「2つだけのようですね。」
「そ、そうですね。どちらから見ましょう?」
すると彼女は即答した。
「人を見ましょう!」
「即答ですね・・・」
「あっ!ごめんなさい。でも、家の中は一通り見ました。だから、それよりも
早くあなた達の事を知りたいと思ったので、、、ダメですかね?」
「そんな事無いですよ!では、まず人から」
『ヒト』と映し出されているところを押すと
俺ら、、ここにいる6人の顔が出てきた。
「押すと、出てくるシステムですよね?
・・・・・誰から押します。」
「もちろん。あなたからです!
私のなんか見ても楽しくないでしょ?」
「いえ!!そんな事ありません!!
でも、あなた様が言うのであれば
俺から見ましょう。」
俺の顔を押す。
すると、
「畑野 早槻
身長 169 B84-W65-H78
好き:寝る事
嫌い:両生類」と出てきた。
「なんか、結構書いてあるし...
恥ずかしいな・・・・」
「全然恥ずかしく無いですよ!
これから一緒に暮らすのだから、これくらいは知っておかないと!」
彼女は俺の情報を見ようとモニターに近づく。
だが、俺も結構近づいて見ていたので
急に顔の距離が近くなる。
「(ち、近い!そして、やっぱ綺麗だ!!しかも、、可愛い…)」
俺はモニターの方は見ず、彼女の顔
ばかり見ていた。
「それにしても、好きなことが
寝る事って良いで、、、どうしました?私の顔に何か付いてます?」
彼女は突然俺の方を向いた。
なので、ずっと見ていた事がバレてしまった。
「え!いや、何も付いてないですけど・・・・」
「けど、何ですか?」
「か、、可愛くて・・・」
その言葉で2人の間に沈黙が生まれる。
「え????」
「・・・・・・あ!」
「・・・・・・」
「(バカ、バカだ。俺、、何言ってんだろう。どこで素直になってんだよ...」
すると、彼女は笑いを堪えきれず吹き出した。
「ふふ。ふふふふ。
・・・・ふぅ〜。ありがとうございます。
貴方みたいな素直な人、
初めて会ったかも知れません。」
良かった。引いてない。
「そうですか???・・・・
さて!!俺の事はいいから次は貴方の事見てもいいですか?」
「ええ、どうぞ。」
そう言われたので、この画面から戻ろうとした
しかし、戻り方が分からない。
俺はモニターの色んなところを押した。
だが、元の画面に戻らない。
「ちょっといいですか?」
すると彼女は俺の手を触った。
「えっ!!!だ、大胆ですね!!」
と言った途端モニターの画面が戻った。
「よし!戻りました。
それで、さっきなんて言いました?」
「あ、、、いえ何にも言ってません...
それで、どうやって戻したんですか?」
「ボタンです!!!」
彼女は自信満々に言う。
「え??」
「気になっていたので、
試しに押してみました。
やっぱり、戻るはボタン操作のようです。」
「へぇ〜、よく分かりましたね。」
「運が良かったからですよ。
それより、早く見ましょうよ!!」
自分の情報が早く見たいのか、
ウズウズしている。
そして、モニター内の彼女の顔を押した。
「カトレア・マークロンド
身長 164 B88-W57-H86
好き:紅茶
嫌い:虫」と出てきた。
すると、
「ほぅ、ほぅほぅ。凄いですね。
その通りです。」と彼女は感心している。
だが!!!俺はものすご〜く気になることがある。
「(B88って・・・・その服の下には!!)」
彼女の服は体のラインがわからない
ワンピースを着ていた。
なので、胸のことなど気にもしなかった。
しかし、しかし!!
今、俺の中で全てが変わった。
すると、隣で彼女が呟く
「やっぱり、、、気付きましたか...」
「はい・・・・」
「私、、、紅茶が大好きなんです!!」
・・・・・やっぱ、可愛いな〜!!
絶対この人も天然だよな〜
「実は俺も紅茶が好きんなですよ。
コーヒーか紅茶って言われたら
絶対紅茶を選びます。」
「そうなんですか!!!
特に何で飲むのが好きですか?」
「俺はストレートで飲むのが1番です」
「え!!!凄い。凄いです!!
私もそれが大好きです!!
私達って気が合いますね、早槻さん!!」
「あ!そ、そうですね。
か、カトレアさん」
彼女はニッコリ笑った。
すると突然、バングルから
「ピピッ」と不穏な音がした。