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早すぎる再会

だいぶ遅刻しました。

本当に申し訳ないです!

今回はずいぶん早い再会です。

「きっと、きっとまた会えるよ。また会える日まで私、待ってるから。約束よ・・・きっとまた会えるまで・・・待ってるから」


 目を開けると、校舎が夕日で真っ赤に染まっていた。

哲哉はゆっくりと起きあがると、延びをした。

哲哉はあの後、無事に理事長室にたどり着いた。

そこで手続きをすませ、あとは寮に向かうだけだったのだが、ふと先ほどまでいたベンチが目に入り、また凜に会えるのではと思い座って待っていたのだがいつの間にか眠ってしまったらしい。

別に理由はない、ただ凜のことが気になった。

哲哉は立ち上がりカバンを持つと、先ほど理事長に貰った地図を

片手に門へ向かった。

地図には哲哉のようなバカにでも分かるように寮までの行き方が事細かく書かれていた。

門の前まで来ると、一人の少年が立っていた。

少しクセのある茶髪に青い瞳をしたきれいな顔立ち。

年は哲哉と同じくらいで、身長は哲哉より少し低め。

どこか暗い雰囲気をまとった少年だった。

少年はこちらに寄って来ると、

「あんた、うちの寮に来る人でしょ。迎えにきたよ」

と言うと、ついてこいと言わんばかりに背を向けて歩き出した。

「おい待てよ!」

哲哉は慌てて追いかけた。

 しばらく無言だった二人だったが、沈黙に耐えられないと言わんばかりに、哲哉が口を開いた。

「お前、名前なんて言うんだ?」

少年は立ち止まり、振り向いた。

「あんたには関係ない事でしょ」

「関係ある!これから一緒に住む訳なんだから、名前ぐらい教えてくれたっていいだろ!」

少年は少し考えると、ボソッと一言、

「キリール」

と言った。

「へぇー、キリールっていうのか。俺、桃山哲哉!よろしくな!」

そう言ってニカッと笑いかける哲哉を見ていたキリールだったが、急に目を開けると凄まじい殺気を放った。

「動くな。動いたら殺す」

彼の目は本気だった。

その目は野生の狼の目をしていた。

哲哉はピクリとも動けなかった。

動けば確実に殺される。

哲哉の本能がそう語っていた。

キリールは少し殺気をやわらげると、

「さっさと行け」

と言い放った。

すると、後ろでヒィー!と言いながら、男が逃げていった。

しばらく唖然となっていた哲哉だったが、正気に戻るとキリールに問い詰めた。

「今の奴は一体何だったんだよ!」

キリールは殺気をしまうと、ため息をついた。

「今のはここらじゃ有名なマフィアの下っ端だよ」

「マ、マフィアー!?」

マフィアなんてもの、映画の中でしか知らなかったがまさかこんな所で会う事になるなんて。

魔法のことを知ったときも現実味なんかなかったが、今も現実味なんか欠片もなかった。

「なんで俺なんか狙ったんだよ!」

「最近、人身売買に力を入れているんだとよ。なんでも、魔力の少ない人間が良く売れるらしいよ。ここらじゃ魔力の多い人間しかいないから」

おとなしく話を聞いていた哲哉だったが、話を聞いていてふと気になったことがあった。

「なぁ、お前ってやけにマフィアに詳しいよな、なんでだ?」

すると、キリールは怪しげな笑みを浮かべると答えた。

「俺がそっち側の人間だから」

頼むから現実に帰してくれ。

哲哉は本気でそう思った。

 哲哉はあせっていた。

先ほどのキリールの言動を聞いていて、もしかしたら今から俺が連れて行かれるところはマフィアの本拠地なのではないか。

そう思うと、焦るしかなかった。

そんなことを思っているうちにあっという間に目的地に着いていた。

そこは大きな屋敷だったがふつうの民家のような暖かな雰囲気をかもし出していた。

ひとまず、ドーベルマンもいないようで、ドーベルマンに襲われる可能性はなくなった。

しかし、敷地に入った瞬間爆発する可能性はまだ残っていた。

哲哉は柄にもなくおびえすぎていた。

まあ、さっきのキリールの様子を見れば当然のことなのだが・・・

突然、キリールが立ち止まり

「俺、用事があるからここまでね」

冗談じゃない。

誰だってマフィアの本拠地に乗り込む勇気など持ち合わせていないだろう。

「ちょっと待て!絶対無理!マフィアの本拠地に乗り込んだりしたら俺確実に殺される!」

「マフィア?なに言ってるのか分からないけれど、とにかく頑張れよ~」

「頑張るって何を!?俺やっぱり殺されるの!?」

「死にはしねーよ・・・余計なことをしなければ」

「やっぱり俺帰る!」

必死に止める哲哉を悪魔のように振りほどき、キリールは去っていった。

呆然と立ちすくむ哲哉だったが、哲哉も男。

勇気を振り絞り、門をくぐった。

そして、インターホンをおそうとした次の瞬間!

ドンガラガッシャン!という派手な音と共に、男が二階の窓から飛んできた。

一瞬、なにが起こったか分からなかった哲哉。

まさか、本当にマフィアが襲ってきたのかと思ったのはその数秒後だった。

その時、二階の窓からジャックと豆の木に出てきそうな大男・・・ではなく少女が降ってきた。

その少女に哲哉は見覚えがあった。

その少女はまさしく・・・

「凜!?」


                  to be continued




もうすぐ正月ですね。

クリスマスがあっという間に終わって、年賀状も書き終え、

やっと一息つけました。

なるべく早く投稿できるように努力します。

それでは!よいお年を!

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