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休憩
休憩時間を利用して、廷外へと出て、電話をかける。
「ああ、私。今のところは予想通りに進んでるから、問題無し。そっちはどうかな」
電話に出たのは、私の部下の一人だ。
「問題は特にないですね。ただ、戒厳令が布告されると言う話がちらほらと出てきてるので、もしかしたら裁判が軍法裁判所へ送致になるかも」
「そうなれば、非公開が原則ね。確か、軍法裁判所の担当は…」
「はい、井鳥鳬さんですね」
「そうか…なら、連絡入れておいて。もしかしたら、そっちの管轄におじゃまするかもって」
「分かりました」
部下に言うと、電話を切る。
もうそろそろ休憩も終わりだ。