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童話

少女と妖精

作者: 猫まつり
掲載日:2026/01/10

無邪気な妖精には気を付けよう。


 あるところに、小さい少女がいました。


 その少女のいる村は、貧しいところでした。


 少女は、毎日小さく音の鳴るお腹を押さえては、その辺に生えている草をむしり、小腹を満たすことは日常でした。


 そんな生活を送りながらも、少女は誰かを疑うことを知りませんでした。


 とても純粋だったのです。


 少女はやせ細った体で、周りの大人たちを手伝います。


 大人たちはそんな少女をいいようにこき使っていました。


 そして、そんな生活もしばらくして、近年まれに見る飢饉が起きました。


 ただでさえ、少なかった食料がさらに少なくなったのです。

 

 大人たちは考えました。


 そして、少女を森の奥に捨てました。


 口減らしです。


 少女は大人たちの「必ず戻ってくるから、ここで待っていなさい」という言葉を疑いませんでした。


 日が落ちて、辺りが暗くなっても、少女は待ち続けます。


 寒さで震える身体を抱えて、必死で寒さをしのぎます。


 それでも大人たちは戻ってきません。


 すると、そんな少女の目の前にキラキラが現れました。


 キラキラは「どうしてここにいるの?」と聞いてきます。


 少女は大人たちを待っていると伝えます。


 キラキラはそれを「嘘だ」といいます。


 ですが、少女はそれを否定します。


 キラキラは頑固な少女に「それじゃあ見せてあげるよ」とひとつ魔法を唱えます。


 すると目の前に、大人たちが映し出されました。


 大人たちは村で話をしていました。


「邪魔者がいなくなって、清々した」と。


 少女は信じられませんでした。


 そして、分からなくなりました。


 大人たちは「必ず戻ってくる」と言ったのに、どうしてそんなことを言ったのかを。


 同時に少女は初めて感じるものに困惑しました。


 胸の奥がふつふつと燃えるように熱くなっているのです。


 キラキラはそれを「怒り、憎しみの感情」だと言いました。


 そして「大人たちは少女をだまして、森の奥に捨てた」とも。


 人の悪意を知った純粋な少女は、怒り、憎しみの感情を覚えました。


 そして、思いました。


「絶対に許さない」と。


 キラキラはそんな少女に無邪気な笑みを浮かべて言いました。


「僕たち妖精が協力してあげるよ」と。



………………


 

 それからしばらくして、誰もいなくなった貧しい村に一人の少女が佇んでいました。


 その傍らのキラキラとともに。


 













 

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