蒸気エンジン
エンジンと言っても種類がある、車やバイク等に使われる燃料を燃やして動くエンジン(内燃機関)、蒸気の力で動く蒸気エンジン(蒸気機関)、空気圧で動くエアエンジン、熱を利用したスターリングエンジン、珍しい物で言うとバキュームエンジンなんてものもあったりする。
その中で俺は蒸気エンジンを作ることにした、SL(蒸気機関車)と呼ばれる昔の鉄道車両に使われていた種類のエンジン、シュッシュッと白い煙を吐きながら走る姿に風情があって俺は大好きだった。
蒸気エンジンは内燃機関よりは構造がシンプルだから設計は比較的早く数日で出来た、エンジン本体だけでは無くボイラーやバルブ、圧力計、圧力調整装置なども頑張って設計した。
仕事の休憩時間に完成した設計図を持って父エディに相談した
「父さん、これ作りたいんだけど工房に発注できないかな?」
エディは図面を見ながら
「うん、図面も寸法も問題ない、受注してもいいが何なんだこれ?」
この世界では見たこと無いほど複雑な構造にたくさんの部品を見て何のこっちゃって顔で俺を見る
「エンジンという水車に変わる新しい動力だよ、小屋にあった機械を動かすのに必要なんだ!」
俺は設計図を指さしながらどの部品がどういう仕組みでどうやって動くのか等を説明した
「そうか、さっぱりわからないが面白そうだしやってみるか、だが高くなるぞこれは」
「大体いくらくらいになるかな?」
「う~ん、材料費、人件費、その他諸々合わせて50万フレットってところだな、これでも割引価格だ、普通なら150万でも安いくらいだぞ」
仕事していて良かったー!魔獣は肉に、魔物は倒せば魔石になったり素材を落としたりするから工房に売って小遣い稼ぎもしていたしそれなりに貯金もしてある!それでも結構痛い出費ではあるが迷いは無い
「わかったそれでいい、お願いするよ!」
「よし、じゃあ決まり!この度はご注文ありがとうございます!」
でも部品だけではエンジンは作れない、加工や組み立てるのに必要な特殊工具も注文しないといけなくなるからもっとお金が必要になるな、これからさらに仕事と小遣い稼ぎ頑張らないと!