第二話:人生初の早食いコラボはもうプロと対戦!?
人生初めてのコラボです。正直今回の勝負に勝てるより、経験ゼロから生み出した不安や緊張感の方が断然重い、が、、いつもより違う幅で、一歩一歩お店の奥に進んで行くと
背が小ーさっ!自分の方に振り向かって微笑んだ哲也さんは、撮影道具やらマイクやらバタバタ用意されてても、真面目で落ち着ける眼差しは、彼の道具と一緒ーしっかり。
「どうも、初めまして、哲也です!」しっかりとした努力家やーん!!と、心の奥に驚きの絶叫。
「あ、どうも、さめきです。日本人向けの大食いYouTuberなのですが、向こうのチャンネルに合わせて中国語を話して大丈夫です。」仕事できる人に見えるような口調で、頼れる立派な女性の姿を敢えて見せ(普段はスシローでよく怒られながらも死なないバイトなのに)、アンダーシャツを着ている自分より背がちょっと高い哲也さんには一応安心させた。
ぴったりとした蓋に被されたように、灰色一面に覆われた空から細く冷たい雨が地面に降り注いでいる寂しそうな風景を眺めたら、哲也さんのテーブルには既にお水3杯が出て来て、 おかしいなぁ〜いっぱい飲むと胃が膨らまないの?ちょこちょこ飲んでも多すぎない??私は考えながらも哲也さんはまるで何も起きてないみたい動画撮影開始の時話すべきの話、やるべきの相槌、自己紹介や意気込みの一言まで1つ1つ丁寧に説明し、
「動画編集の時翻訳するから、そちらは普通に日本語で喋っていいですよ、後程何を言ったか教えて頂けると助かります。」
なんだ!日本語喋れるんだー!
コラボ相手なのに、敵なのに、彼がそばにいたらまるで聳える群山の中、座れる石があって、心を落ち着かせる魔法も付くように、穏やかに過ごせる。
OPの撮影は順調に予想より進んでいる(彼の恥ずかしさは半端ないけど)。この時、2倍大のデカ盛り2人前をいつもの小柄なかわいい店員さんに運ばれてきた。彼女の両手で持っていると、全体から違和感も半端なさすぎると、私は深く感じました。
「では、お二人もこのタイマー機の使い方慣れてるじゃないかと思っているので、説明なしに直接5秒前行きますよ!」
「はい、お願いします。」相変わらず緊張感ちょっとだけでも感じさせは決してしない哲也さん。
「2人も手をタイマーに置いて、5、4、3、2、1、スタート!」
話が終わるや否や、哲也さん両手が迅速に離せ、一瞬もならないうちに、彼は既にお水丸ごと2杯を器の中に入れ
気持ちわりぃ、、と私に思わせても飲めるようになったから、ただ1分の間、彼が全てのご飯や飲める食材を素早く解決した。
「嵐の如く、、、」可愛い店員さんが向こうに立ったまま動けなくなってきた。
また失敗回でした。
それより、これから台湾大食い界隈で引き続き生存させてくれるために、自分の超おすすめ(だけど値段高い!)のお店も撮影終わった後彼を連れて食べに行ってきた。
「今回確か凄く勉強になりましたから、是非私に奢らせて下さい!」
激戦した後のリラックス、彼の頬また赤くなってきた。
「申し訳ないですけど、、遠慮なく頂きます。」
久しぶりに男性(しかもプロの早食い男子)との食事、光は濃いめの黄色、お店のやや暗い雰囲気が2人の心を和ませて、微笑ましい眺めだった。