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【WEB版】売られた王女なのに新婚生活が幸せです (旧タイトル:貧乏王女は兄の命令で成り上がり子爵に嫁ぐ)  作者: 杓子ねこ
第二章 王都編

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エピローグ.新婚生活が幸せです(後編)

 アランがマデレーネを連れだした先は、城下町の大通りだった。

 

 幌のない馬車から見る大通りは、たった半年のあいだに大きく発展していた。

 店は大通りだけでなく交差する道の先までぎっしりと並び、そのどれもが多くの客で賑わっている。警備の姿も見えて、人々は安心して買い物を楽しめるようだ。

 

「アラン様だ!」

「領主様!」

 

 幌のない馬車はすぐに街の人々の目に引いた。皆、領主であるアランの顔は見知っている。

 誰かがあげた声に、その場にいた皆がぱっと顔をあげた。すぐに視線は、アランの隣のマデレーネに集中する。

 予想外の光景に、マデレーネはきゅっとアランの手を握った。

 

「ではこちらが奥様で!?」

「ついに奥様が帰っていらっしゃったのですね!」

 

 町でもマデレーネは、知らないうちに有名人になっていたらしい。

 

「毎日安心して暮らせるのは、旦那様と奥様のおかげですよ」

「ああ、奥様がたくさんのことを教えてくださった」

「おかえりなさい、奥様!」

 

 おかえりなさい、おかえりなさいと、皆が笑顔で迎えてくれる。

 そのうち誰かが明るい布の切れ端を投げた。本当は花でも撒きたいところだが、冬の今、そのかわりなのだろう。

 歓迎のしるしは見る間に周囲に伝わって、色とりどりのリボンや布を振って人々は歓声をあげた。

 

「――ただいま、みんな」

 

 応えるマデレーネの目には涙が光る。

 こんなふうに待っていてもらえるなんて、思ってもみなかった。

 アランの肩に頭をもたせかけ、マデレーネはほほえむ。

 

「ねえ、アラン。わたくし、どこへ行っても必ずここへ戻ってくるわ」

「ああ」

 

 アランも目を細めて頷いた。

 輿入れの当初、身分の差にとらわれて離そうとしていた手を、マデレーネは握り返してくれた。だから王都でなにを言われてもアランはマデレーネの隣に寄り添い続けることができた。

 

「ここがあなたの居場所だ、マデレーネ」

 

 手をとりあい、ほほえみあうふたりを、人々はさらなる歓声で迎えた。

ここまでお読みくださりありがとうございました!!

イエルハルトの処遇は最後まで悩んだのですが、マデレーネという人物が誰かを見捨てる選択肢はとらないよな…と思いこのような形にしました。

わりと趣味に走った話だったのでブクマや感想、評価、いいねなどいただけてとても励みになりました!


長い話を書く練習にしようと思って書き始め、途中であいだが空いてしまったのですが;;

完結できてよかったです。


このお話は双葉社Mノベルスf様から書籍版が出ていまして、1巻発売中、2巻は11/10発売になります。

早いところだと前売りが始まるころだと思います。

また、2巻発売に合わせ、1巻はKindleUnlimitedで読み放題になっています。

ガッツリ改稿して糖度高めになっていますので、書籍版で積極的になっているアランも見ていただければと思います!

↓下部に出版社サイトへのリンクがあります。↓


コミカライズ企画も進行中です。

連載が始まりましたら活動報告でお知らせしますので、気になる方は作者お気に入りしておいていただけると情報が見られます!


ではでは、またどこかでお目にかかれる日を願って…!

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