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公益財団法人探検者協会

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 よし! こいつ等の設計目的からして()()()()()()もあるだろうと予測してみたがビンゴだ。これでなんとかなるかも知れない。


「OK……一応質問だけど、その破壊シークエンスってのは地球の環境に負荷をかけたり大量の死者を出したりする様な事じゃ無いよな?」


『破壊シークエンスは現在保持しているエネルギーリソースとテクノロジーを()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 ……ん?


「ちょっと待ってくれ……それって()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


『そのとおりです。この場合、付与対象はメインユーザーが決定します。また一度対象に付与したエネルギーは回収する事は出来なくなりますので付与には細心の注意を持ってあたる事をお勧めします』


 なんてこった……あわよくばユニット同士を争わせる事が可能かと思ったんだけど……


『補足事項。テラフォームユニットはモデルを問わず、相互に直接破壊活動を行う事が出来ない設計になっています。これは破壊活動による環境への過負荷を避ける為に組み込まれた安全装置の為です』


 畜生……やっぱりか。


「一応聞くが……やっぱりメインユーザーって俺がやらないとダメなのか?」


 ここで見知った事を持ち帰って政治家とか自衛隊なんかに丸投げすれば……


『非常に残念ではありますがメインユーザーの登録は任意であり強制力はありません。ただし、もし貴方がユーザー登録を拒否される場合、本ユニットの保護を優先した措置として()()()()()()()()()()()()()


 バカヤロー!!そんなのどうしようもねーじゃんか……


「分かった。とりあえず俺がメインユーザーとして登録して環境保護モードを起動する。一応聞くけど……安全なんだよな?」


『……モチロンです。本ユニットは如何なる場合もユーザーの安全を優先する様に設計されております……』


 今さ……機械のクセになんとなく躊躇した様に感じたんだけど……


「まあ、仕方ないな……どっちにしろヤバイ事実を知ったのに無視する訳にもいかねーしなぁ……はぁ……」


 休日にストレスを発散しようと思って山に来たのに、人類存続の山場に否応なく巻き込まれるとかって、一体どうなってんだよ全く……


『メインユーザー登録モードへの移行指示を確認しました。実行しますか?』


「ああ……やってくれ」


 こうして……俺は一人で抱えるには重すぎる秘密を山で拾って帰るハメになった。


――――――――――

【N県 N市】


 山頂のアレから一週間が過ぎた。突然だが俺は現在、県庁所在地にある《公益財団法人探検者協会》通称エクスプローラーギルドの出張窓口に来ていた。何をしに来たかと言うと……


「申請番号1005番、滝沢秋人(タキザワアキト)様はいらっしゃいますか?」


「はい……」


「お待たせしました。こちらが探検者証になります。講習会で説明されたとおり最初は探検者レベルFから始まり、その後到達フロアと協会への貢献度、探検(アタック)回数等が評価されるとレベルが上がっていきます。それでは貴方に幸運があらん事を……」


「ありがとございます」


 タワーが“人類の共通財産”として開放されてからも管理自体は誰かがしなければならない。結果、国連の肝煎りで設立されたのが《公益財団法人探検者(エクスプローラー)協会(ギルド)》である。タワーの探検をする為にはギルドへの登録と講習会の受講が必須とされており、やっとその手続きが終わった所だった。


「見た目は米軍認識票(ドッグタグ)そのままなんだな」


『形状はそのままですが素材には最新の知見が盛り込まれています。タワーの中で死亡すると装備まで含めて分解されるので分解に抗う素材が配合されています』


「……そいつはありがたいな」


 俺の独り言にイヤホンマイクから返答したのは俺が発見したテラフォームユニット“プラネットディレクター”のユーザーインターフェースである。コイツは俺がメインユーザーとして登録されてすぐにスマートフォンそっくりの端末を俺にくれた。コイツで俺の活動全般のサポートをしてくれるそうだ。


『先立って行われた講習会で説明されていました。タキザワはその時居眠りをしていたようですので……』


「悪かったな! 今日はこれから“佐渡ヶ島タワー”へ移動するから到着するまではお前さんのサポートは必要ないよ。とりあえずネットでタワーの情報でも検索してろ」


『……了解しました』


 まったくもって不本意ながら俺は“タワー”がどういうものか知ってしまった。結局メインユーザー登録をした後で環境保護モードを起動し、発見したタワーを潜伏モードにして、これからの事を考えたのだが……とにかくスケールがデカすぎてどうしたら良いか全く分からない。


 とりあえず他のタワーがどんなものかを体感してみるべく俺の職場から一番近い“佐渡ヶ島タワー”へ行ってみる事にしたのだ。俺は普段の足にしている軽トラをとばして直江津港へ移動し、そこで佐渡ヶ島行きのフェリーに乗る為の車列に並んでいるんだが……


「一体なんだってんだよ……」


 そこには普段街中ではまずお目にかかれないマッドでマックスな車がズラリと並んでいた。


「おい……(あん)ちゃん。そこの軽トラの(あん)ちゃんよ」


 周りの異様な雰囲気に呆然としていた俺は、隣に並んでいた日○の2トンをガチガチに鉄板で補強した車のオッサンから声をかけられた。


「もしかして(あん)ちゃんも“タワー”目当てかい?」


 車窓から覗くオッサンは人好きのする笑顔をしていた……ただ車窓から見える上半身ガチムチに拳王○衛隊みたいなプロテクターを着込んでいるけど……


「ええ、そうです。今日が初めてですが……」


「そうかい、まあその()()ならそうじゃないかと思って声をかけたんだ。つまんねえ老婆心だけどもよ……(あん)ちゃんの装備じゃセカンドフロアでも厳しいぜ!!とりあえず今回は体験だけのつもりでフロアゲート付近から離れないようにしときなよ。どんなお宝も命あっての物種だぜ?」



もし続きが気になるようでしたら☆☆☆☆☆とか貰えたら嬉しいですm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
テラフォームユニット“プラネットディレクター”のユーザーインターフェースの人間味あふれる対応にプッでした。              ワクワク♡
[良い点] 先が気になるストーリーです [気になる点] とにかく傍点が多すぎて目が滑る。 何か意図があって付けているようには感じません。 [一言] 1話の段階で嫌な予感はしていましたが、2~3話の傍点…
[気になる点] 傍点多くて読みづらい。
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