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終焉のミソロジー  作者: KAMOME111
6/6

リーダー

さて、ではお勧めアニメ紹介!

~約束のネバーランド~

 此処は孤児院、GFハウス。そこで主人公エマは、同年齢の天才「ノーマン」、秀才「レイ」や、他の家族と仲よく暮らしていました。ハウスの真実も知らずに。

 これは、エマ、レイ、ノーマンがハウスを脱獄する物語である!


見どころ ネタばれになるから詳しくは言えないですが、この漫画の魅力はやはり、頭脳戦でしょう。特にハウスの管理者である「ママ」との先の読みあいはとてもひかれます!

 カイ達は、今度こそ「死」を覚悟した。頭上から降り注ぐ無数の謎の液体。だれしもが考えることである。当たれば死ぬのでは・・・と。寧ろ、この状況ではなおさらそれを考えるのは必然的であった。

 しかし、そう簡単に人は死なない、というのも事実らしく・・・


「おいおい!何だよ・・・足元にたまっていくだけじゃねえか」


「はあ、心臓止まるかと思ったあ」


 皆が安堵の声を漏らす。皆は何もせずにただ、その場に立ち尽くしていた。しかし毎度のこと、それは長くは続かない。


「うわあ!」


 ビシーが声と共に尻もちをつく。


「ざまァねえな!ビシー!」


「違う!何かが足にまとわりついたんだよ!」


 ビシーが必死に弁解を図る。しかし、その忠告もむなしく・・・


「俺が行ってくる!」


 アンガ―がもう一度さっきの絵の方向へと進行を始める。

 何分経っただろうか。そういうことを考えているのに飽き飽きしたビシーがついに耐えかねて口を開いた。

「おいアンガ―!何かあったか?」


 ビシーがアンガ―の方を振り返る。しかし、そこにアンガ―の姿はもうすでになかった。


「おい!アンガ―!どこだよ!アンガ―!」


「あいつは・・・」


 後ろでウルが震えながら言う。その震えを見て、段々恐怖は伝染していく。そして顔を青ざめつつもビシーが満を持してウルに問うた。


「あいつが・・・アンガ―が・・・どうしたって?」


「沈んだ」


 一言だった。秒数にしては一秒にも満たない少ない言葉。ただ、それは大きな破壊力を持ち、同時に彼らの恐怖をあおるには十分な言葉でった。ウル自身も、自分の見たものに多少ならずとも恐怖を覚えているらしく、これ以上は話してくれそうになかった。

―――リーダーの損失―――

アンガ―はその行動力から皆を勝利へと導いていた。だからこそその空席はとても大きく、並びにとても重かった。

 そうしているうちにも液体はたまっていく。もうすでに腰ほどまで液体は着ている状態で、液体の濁りによって足は少したりとも見えなくなっていた。ウルは「さらば、俺の脚。お前を俺が生きている間に見ることはないらしい。」と、足に別れを告げた。しかし、この男、まだ諦めていなかった!

 何か策はないか?動けばアンガ―の後を辿るだけだ。一歩も動かずにどうにかしてこの状況を切り抜けねえと・・・

 しかし、彼の思ったことが以心伝心する世界ならさぞ楽であったろうに。しびれを切らしたビシーが一歩を踏み出そうとする。


「とまれ!ビシー!」


 思ってもみなかった言葉が口から出た。反射って奴だろうか。そんなんいらねえよ。俺は俺が生きればいいんだろ!良いんだろ!・・・違うのか・・・


「取りあえず!皆動かずに立ってろ!俺が何か考える!」


 まただ。何なんだよ、これ。ハハッ、俺ってやっぱ、バカだ。

 その言葉と共にカイの中で縛りつけられていた「何か」が解放された。それは人にとって最も大切なものでり、そしてまた、もっとも醜いものであった。しかし、今の彼がそれを知るはずもなく彼はまた、熟考の中へと落ちて行った。

 そんなことをしているうちにも液体は部屋を満たし続ける。もうすでに液体は肩辺りまで達しており、博人は考えているときに下をうつむくことが出来なくなった。


「ああ、もう!」


 ポチャンという音と共にアクセサリーが沈んでいく。ビシーがやけくそになって投げたものであった。しかし、ソノやけくそが事態を救うとは彼女自身思ってもみなかったらしく、彼女は愚痴を垂らし続けた。此処を上ろうとしたことについて、会議に来た自分について、そして自分たちの境遇について、はたまた生まれてきたことについて彼女は嘆き、憂いた。

 そんな彼女のもとに、ある者が帰ってきた。それは、さっき投げたアクセサリーであった。沈んだはずのアクセサリーは今ではプカプカと液体上を浮いており、さっき沈んだのが嘘のようだった。そしてその「浮力」がカギだった。


「まずッ、カイ!何か策ねえのか!」


 ウルが半分おぼれかけで言う。それもそのはず。もう液体は首元をとっくに通り過ぎ、上を向かない限り息をすることすら許されない状況を造り上げていた。もしカイが拷問、としてこの試練を受けているのであれば、真っ先にどんな情報も吐いたであろう。


「皆!落ち着け!もし自分の体が沈んだら前かがみになって……」


 カイは全てを言いきることが叶わなかった。しかし、彼はこの試練をクリアするために重要な情報は言っておくことに成功した。

 は?何言ってんのよ……そんなの

 ビシーが疑いつつも身体を前に屈める。すると、足に解放感が走る。そして身体が勝手に水面に浮き、足は水の中で何者にも干渉されず漂うことが出来た。周りを見渡すと皆、同じことを思っているらしく、

きょとんとした様子でカイの浮上を待った。

 プハッという声と共にカイが上がってくる。そして賺さずびしーが問うた。


「なんで?」


「いや、アクセサリーが浮いてきたから。この液体は凄い浮力をもったものなんじゃないかって思って。

まあ正確には浮力ってのは密度から来てて密度が低い方が下に行くっていう地球上の法則によってこの液体はとても三つどんも低いものだと推測できるんだ。さらに僕達がういた距離は大体3Mだからアルキメデスの定理で…」


「いや、わからん」


「カイは、ああなると止まらないから……ちょっと待ってやってよ」


 頭に大量の?が浮かんでいるビシーをかばうようにインディが少しカイについて説明をかける。

 結局、カイが正常に戻ったのは10分後となった。


「ってことで……って俺は何やってんだろ。ごめん、長くなった。」


「いいよ。で、これからはあんたが指揮をとりな。これは今みんなで決めたことだ」


 ビシーが一部歯がゆそうにカイがリーダーであるということを告げる。カイは、まさかそんな方向に話が傾くことなど考えてもみなかったため、少しの間放心状態となった。いや、考えていたのはむしろ……

 いいのか?仲間、なんて。この試練はまだ続くだろうし死人はこれからも出続ける。俺はそのプレッシャーに耐えられるのか?サネスもコスもアンガ―もファートも、そしてカオリも……死者の名前を心の中で読んでみたが、最期の二人はひときわ博人の心に痛みを残した。ドカッと殴られるような痛みじゃなくて、なんかこう、もっと、チクチクと、痛んだ。そして、決断を下した。


「わかった」


 カイは、そう一言、一言だけだった。


その後、突如現れた扉に吸い込まれるように液体から身を引き上げた博人たちは、しばらくの間、休息を取った。もちろん、楽しんだが、皆、今まで死んだ友達のことや、之からのことを考えないわけではなかった。いや、楽しんで思いっきり笑おうとすると、決まってそれが頭に浮かんだ。そんな中、それを気にしないような奴もいたが。


「ビシーちゃん!服、おふきいたします!」


「えっ、あっ、ちょっと!」


 ウルが突然ビシーを押し倒して服の水雫をふき取る。特に胸部を中心に。そして、彼は抵抗するビシーとの決闘の後、ついに雄叫びを上げた。


「透けた-----!]


 ドカッ、鈍い音と共にウルの意識が飛ぶ。生物にはどうしても油断をしてしまうときがるらしい。それは、獲物をとった瞬間。目的を達成した歓喜の感情のみは制御できないのだという。そしてこれもその原理に基づいた結果であった。雄叫びをあげたうるには、一瞬の隙が生まれたのだ。それをビシーが見逃すはずがない。とっさに身体をおこし、拳をウルの頬に向けて名いっぱいに突きだす。


「自業自得だな」


 カイは、そう一言言うと皆の指揮を再び取る決心をした。


「よし!そろそろ・・・」


「ちょっと、カイ君と話があるんだが・・・」


 名乗り出たのはルーアだった。彼は少し笑みを浮かべながらカイの顔を見つめた。


「わかった。何だ?」


「此処じゃ話せないから」


 ルーアはそう言って指を前後させてこっちに来いというサインを出した。カイは「了解」と一言言って、奥野くぼみへとルーアに言われた通り行くことにした。そこはとてもじゃなく暗く、陰湿なにおいがした。そしてルーアは、こう、カイの耳元で囁いた。


「さて、話をしようか。単刀直入に言おう。カオリを殺したのは君かい?」

四人目の脱落者 アンガ― リル


そしてルーアとは・・・

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