第171話 リメイク戦闘、空手家&ボマー対パーマ。
久し振りの更新となります。
吹雪の挑発に、内藤は口角を歪めて笑った。
「対応した? ははっ……それは“今見えてる手札”に対してやろ?」
「……何が言いたい」
「爆破の覇気=爆発、って思い込んでる時点で、お前はまだ甘いんや」
内藤が一歩、前へ出る。 その足取りは軽く、まるで散歩でもするかのようだった。
「爆破ってのはな、起こすもんやない。起こさせるもんや」
「!」
その瞬間、吹雪の足元――いや、空間そのものが歪んだ。
「空気中の微粒子、振動、圧縮……条件が揃えば、爆発は“勝手に起きる”」
「チッ!」
吹雪は反射的に跳躍し、氷の足場を空中に生成する。 だが、遅かった。
ドンッ!!
空中で爆ぜた衝撃が、吹雪の身体を横殴りにした。
「ぐっ……!」
咄嗟に氷で覆ったものの、衝撃は確実に内側へ届いている。 肺が軋み、視界が一瞬白んだ。
(空中でも……来るやと!?)
「言うたやろ? 地雷だけやない」
内藤の両手が、淡く赤黒い光を帯びる。
「お前が凍らせられるんは“物質”までや。せやけどな……」
バンッ!
今度は、吹雪の背後。 退路を読んだかのような位置で、連続する爆圧。
「概念までは凍らせられへん」
「……っ!」
吹雪は歯を食いしばり、氷を砕くように自ら解放する。 防御を捨て、前へ――突っ込んだ。
「上等や……!」
氷の覇気が一気に膨張し、周囲の温度が急降下する。 爆圧によって熱を帯びた空気が、強制的に冷却され、爆発の連鎖が鈍る。
「はっ……!?」
「“起こさせる”なら、その条件ごと潰せばええだけやろ」
吹雪の目が、完全に戦闘者のそれへと変わる。
「俺はな、五年間……何も考えずに強くなった訳やない」
一歩、また一歩。 内藤との距離が、確実に詰まっていく。
「奪われて、壊されて、それでも……戻ってくるために、考え続けてきたんや」
「……」
内藤は笑みを消し、初めて構えを見せる。
「せやから――」
吹雪は低く息を吸い、吐いた。
「ここからは理屈の上やなく、覚悟の上で殴り合おうや」
その瞬間、遠くで岩が砕ける音が響いた。
「……忘れとらんよな、吹雪」
立ち上がった竹島の覇気が、再び大地を震わせる。
「この場は三人や。お主一人で、背負いきれる修羅場ではない」
吹雪は、ちらりと二人を見て――ニヤリと笑った。
「背負うんやない」
氷の刃が、両腕に形成される。
「叩き潰すだけや」
覇気が激突し、夜の街が軋みを上げる。
――決戦は、ここから本番だった。
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