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彼らが人を殺す理由  作者: 真西七海
7/12

勝利の為

遊右騎ゆうき 多寡丸たかまる

遊右騎ゆうき 阿歩連あふれんの兄弟の場合


遊右騎ゆうき兄弟は十代後半の双子。

兄が多寡丸たかまる、弟が阿歩連あふれん


容姿はそっくりだが、見分けがつかない程ではない。

背は高いが、歳に比べ幼く見える。


―――あなたは何故、人を殺したのですか?


兄が語る

「幼馴染の女で南並みなみなみ 波那なみなっていてよ、そいつと付き合う為に弟と競争しててよ」


弟が語る

「昔から、俺も兄貴も波那なみなが好きで、ずっと告ってはいるんだけど、いつもいつもはぐらかされてなあ………」


兄が語る

「『魅力がある方』と言われて競ったり、『頭がいい方』と言われて競ったり」


弟が語る

「今回はたまたま『強い方』だったからな」


兄が語る

「じゃあ、どうやって強さを比べようとしたとき、『たくさんのありとあらゆる人間をぶちのめせたら、強いんじゃね?』って弟と話して」 


弟が語る

「怪我の程度だと、例えば一発殴っただけと、病院送りにしたとか差が大きすぎるから、いっそ息の根を止めた数にしようぜ!ってやったんだ


まあ、結果は兄貴も俺も5人ずつでドローだったけどな」


―――人を殺すことが強さ?


兄が語る

「それはそうだろ?最後に立っていた奴が強い!逆に先にくたばるのは弱い!」


弟が語る

「まぁ殺すまでいかなくてもいいんだけど、殺した方がわかりやすいからな、勝敗が」


―――兄弟で直接決闘はしなかったの?


兄が語る

「………その手があったか!

確かに弟に直接勝てるし、波那なみなを独占できる!!」


弟が語る

「………俺としては波那なみなを手に入れた後、兄貴の悔しがる顔も見たいから、直接やりあうのは避けたいな」


後日、遊右騎ゆうき兄弟の知り合いである、南並波那みなみなみなみなに取材することができた。


「正直、もうあの兄弟には関わりあいたくありません。好意を向けられるのもおぞましいです。


私が『魅力がある人が好き』っていったら、たくさんの女性を拉致・監禁して犯した数を競ったり、

『頭がいい人』っていったら詐欺をして騙し盗った金額で競ったり、


あの兄弟、ホントに頭おかしいです!


それでもしつこく付き合う為の条件を聞いてくるから、適当に『強い人』って答えたんです。


そしたら、まさかこんな事になるなんて!!


………ホントは二人で殺し合って、二人共死んでくれたらどんなに良かったか」


―――そろそろ、お時間ですね。貴重なお話、ありがとうございました。


サブタイトル

「純愛の為」から「勝利の為」に変更しました

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