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あなたはどのきょーかがすき?  作者: ひなた
墾田永年私財法 しょーり
91/189

えーご

「そろそろ二人きりという話題から離れましょう。それよりも、本格的に戦闘開始デスよ」


 いつまでも前回の企画について話していた。

 だからミスターは新しい企画を始めようと提案したのだ。


 慎重な彼。


 何も考えずにそんなことを言う筈がない。


 賢い彼。


 自分に不利なことを言う筈がない。


 しかし今回は少し、足りなかった。


「海外の文化について、話し合ってみるとかどうでしょう。戦闘開始は少しずつでいいでしょう? 激論ではなく、簡単な知識で行われる話し合い程度のものです」


 ミスターだけに有利なようには見えない。

 むしろ文化ならば、墾田ちゃんの方が有利であろう。


 そう他の人は考えた。


 だから墾田ちゃんは、なぜミスターはそんなことを言ったのかと考える。

 勝負するならここまで一人に有利なものにはしない。何か自分を陥れる為の罠があるのではなかろうか、そう考えた。


 彼女は深読みをしてくれたが、当のミスターは墾田ちゃんが有利なことに気付いていない。


「いいわね。喧嘩上等だわ」


 自信満々に、墾田ちゃんは言う。


 ミスターがなぜこんなことをしたのか、探りたかったのだ。

 素直にそれに興味があった。


「……あ」


 しかし今更、提案した項目が地理に当たることに気付いたミスター。


 もう時既に遅し。

 皆ヤル気満々、提案を取り下げなんてとんでもなかった。


 そこで彼は、少し卑怯な手段に出た。


 短期間ではいい手段が思い付かなかったのだ。

 だからストレートに、自分の得意へと持って行った。


 英語で話し合いを始めたのだ。


 他の人は、文句を言っても許されたであろう。

 それでも無駄なプライドで、誰も文句は言わなかった。


 ミスター、色彩、墾田永年私財法、過酸化水素水。

 殆んどこの四人の会話であった。


 英語力で競うなら、さすがに英語代表が負ける筈がない。


「おいらが悪かったんかな。ごめんなさいね」


 ミスターエックスの得意は勝利に繋がった。

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