こくご ~シャープは倒置に恋をした~
「お前は俺のことだけ見ていればいいんだ」
そんなことを言っているのは倒置である。
言われている相手はシャープ。
ちゃっかり壁ドンまでされている。
どうしてこんなことになったかと言うと……。
「優秀な人は異性をときめかせる能力とか必要だよねぇぇえ♬」
乙女なシャープがそう言い出した。
企画に反対はしない精神だ。
だって、それでは逃げたようなもの。笑い者状態だからだ。
どうしようかと、倒置は少女マンガで勉強。
相手をしたいと希望するシャープ。
だから倒置はシャープに壁ドンをすることになってしまったのだ。
「可愛いぃぃぃいいいい♩」
倒置は男らしくカッコよくなるよう努力した。
だからシャープの叫びに驚いていた。
目を丸くする倒置に、シャープは更に可愛さを感じる。
そもそも、シャープの方が背が高い。
つまり、壁ドンしている倒置が見上げるようになってしまう。
「なぜでしょう、男らしくなれないのは。どうせ女々しいのです、ぼくは」
子供らしく、倒置は拗ねてしまった。
壁ドンをやめて、部屋の端に三角座り。
やはり細くて白い足に、顔を埋めてしまっている。
「可愛過ぎるぅぅうう♫」
倒置はシャープをときめかせることが出来た。