こくご
「色彩さんですね、絶対。勝てませんよ、優秀さじゃ。負けは認めましょう、潔く」
全教科の勝者が決まり、倒置は言った。
皆、その言葉に納得する。
明らかに色彩が一番優秀だった。
しかし、否定する少女が二人いた。
「そんなの認めなぁぁいっ! あたしが一番に決まってるじゃん」
「優秀だなんて」
墾田ちゃんと色彩である。
「諦めな、かっこ悪いよ」
「確かに最も優秀だと思う」
その二人も頷かせようと二人の少年が言った。
「変えましょう、戦いを。どうですかね、どれだけ楽しませることが出来るかなんて」
今度はこんな提案をする倒置。
誰もそれに否定はしない。
「一緒にどうでしょう、かるたとか。素敵ですよ、古文とかも」
大人っぽく倒置は微笑んだ。
そして、九人でかるたをした。
皆で楽しく遊ぶことが出来ていた。
「ロマンチック。ステキ」
倒置が紹介する恋文に、色彩は瞳を輝かせる。
「この本、読んでも宜しいでしょうか」
かあさんに、倒置はオススメの本を貸してあげる。
「何これ。可愛いんだけど、萌えるわ」
歴史本に墾田ちゃんは心を躍らせる。
それぞれに、倒置は楽しい時間を提供した。
「国語最高ぉお♬」
倒置による国語の魅力紹介は、シャープの声で幕を閉じた。