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あなたはどのきょーかがすき?  作者: ひなた
しょーねんしょーじょ
150/189

びじゅつ

 少女には表面上、温かい仲間がいた。


 少女はそれを”絵のモデル”としか思っていなかった。

 少女はそれを”人形”程度にしか思っていなかった。


 そして反対に、仲間も少女を”商売道具”としか思っていなかった。

 金になる作品を作り出す”人形”程度にしか思っていなかった。


 お互いに、大切には思っている。


 少女に絵の題材やモデルとなるものをくれるから。

 少女がいれば働かなくても金が入るから。



 少女には歳の近い、表面上の友人がいた。


 少女はそれを”鬱陶しい虫”としか思っていなかった。

 少女はそれを”友人”だなんて思っている筈がない。


 そして反対に、友人も少女を”夢を拒む壁”としか思っていなかった。

 消そうと思っているくらいだから”友人”だなんて思っている筈がない。


 お互いに、大切になんて思っていない。


 嫌がらせを見抜き嗤い通すのも面倒だから。

 何をしても動じない凛とした姿が憎いから。



 少女は芸術を愛していた。

 少女は人に興味を持たなかった。


 そんな少女は、健気な少年と出会った。



 少女には大切な仲間がいた。


 少女はそれを”守りたい”と心から願った。

 少女はその場所を”守りたい”と星に願った。


 そして反対に、仲間も少女を”守りたい”と心から願った。

 同じ天才だから、少女を”守りたい”と星に願えた。


 お互いに、大切に想っている。


 少女に本当の温もりを教えてくれたから。

 少女が笑顔や愛を教えてくれたから。

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