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あなたはどのきょーかがすき?  作者: ひなた
倒置 えんぎ
118/189

りか

「出来るとは思いませんが、頑張りたいと思います」


 無垢な笑顔でかあさんは宣言。


 そして、表情を明らかに暗くした。

 きっとそれは、演技の始まりを表す変化であったのだろう。


「永遠の命なんて、必要ありません。永遠の愛なんて、存在しません。失うからこそ美しいのだと、永遠を手にすると必ず気付きます」


 パイを説得するような言葉。

 パイを嘲笑うような言葉。


 だけど、パイも強かった。


 なぜなら、これは彼ではなく彼のキャラクターだから。

 自分が傷付かないよう壁があるので、強くなれた。


「それは愛の言葉、なんだよね」


 笑顔でかあさんに言う。


 その予想外の強さには、かあさんも驚く。

 その程度で、キャラを崩したりなどはしないが。


「そのようなものなのかもしれません。一時的な感情に流されるのも、嫌いではありませんし」


 微笑んだかあさんは、パイに寄り添い体重を預ける。


 そこまでの行動をされると、キャラクターとは言えない。

 パイは戸惑い、ついかあさんを突き飛ばしてしまう。


「胸にと仰られていたから、素直な気持ちで行動に出たのです。この仕打ちはあんまりではありませんか」


 ロリボではある。それでもかあさんは、精一杯色っぽい声を出そうとする。


 女性らしく、誘惑をしようとしていた。

 そしてその演技も大したものであり。


「ご、ごめん」


 演技力は高かったけれど、ロリボは変わらない。


 魅力を感じたと言うより、パイは萌えていた。

 しかしそれを隠して、素の戸惑いすらも隠す演じ方を選ぶ。


「これ、どゆことかわかんね」


 欠伸をして、短距離走はそんなことを言っている。


 無防備な姿を見せられたかあさんは、短距離走に詰め寄る。

 そして最終的には、演技を忘れて失格。


「ありがとうございました」

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