第2話 転移する時
学校についた我ら3人が静かな教室に入ると我の席付近に1人の男が立っていた。
その男が我らに話しかける。
達哉「遅かったなおまえら。今日も俺が一番乗りだ。」
我らに話しかけてきたのは、我を殺す4人の勇者の内の1人大原達哉だ。
達哉は、<武の勇者>としてイゲタルに召喚される。強気で負けず嫌いな性格だ。
結乃「あいかわらず達哉は来るのが早いわね~。」
颯斗「また達哉が一番乗りか~。桜介がすぐ起きないからこうなるんだ。」
桜介「ごめんって。」
達哉「まあまあ争うな。」
そうじゃれていると1人の女が教室に入ってきたようで我らのもとに近寄ってきた。
詩乃「遅れてごめんなさい。じゃあ始めましょうか。」
この女は、我を殺す4人の勇者の最後の1人天野詩乃だ。
詩乃は、<術の勇者>つしてイゲタルに召喚される。穏やかな性格で結乃の双子の姉だ。
これから始めるのは、掃除だ。
我ら5人は生徒会に所属しており、その活動の一つとして早朝掃除があり、ほかの生徒が登校する前にそうじしなければならないのだ。
桜介「今日は、校門周りの掃き掃除だよね?」
詩乃「ええ、そうよ。」
颯斗・達哉「じゃあ、やるか!」
その言葉を合図に5人で校門まで行き、掃除を始めた。
5分ほどたった頃だろうか…
それぞれ掃除をしていた5人が白い光に包まれた。
颯斗「なんだ!?」
達哉「動けないぞ!?」
白い光に包まれた瞬間颯斗と達也が叫んだ。
その瞬間我は悟った。
転移する時だと。
詩乃「みんな大丈夫!?」
詩乃がそう確認した瞬間我ら5人はその場から消えた。
ククク…ついにこの時が来た!
ここまでは予定通り。
ここからは一つ一つの行動が大事になる。
我が死なないために勇者どもを強くしないようにしなければ…
そう心の中で思いながら我は次の展開に用心することにした。