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第百二話 反抗期


 ケレノア「周りを見れば分かる事ですよ」


 サルビアはケレノアに集中していたが言葉の通りに海斗達の方向を向く


 海斗「何なんだ?今のは?」


 サルビア「まさか……幻覚魔法に引っかからないというの?」


 リナ「良かった、カンナは防げたんだね」


 カリータ「幻覚関係の魔法はリナの隣で沢山見てきましたのでそう簡単に引っかかりませんよ」


 海斗「そうだな(まともに受けた気がするけど)」


 リナとカリータは防いでいたのだが実際海斗はサルビアの幻術を防いでなく効いておらずその理由は彼にも分かっていない


 サルビア「フッ 上手く防いだ者もいるようだけど他はどうかしらね?(この男には確実に当たったはず)」


 斉藤「フッフッフ、そう簡単に操られてたまるものですか」


 工藤「その通りです」


 その後に斉藤は何故かドヤ顔で登場し工藤はサルビアに向けて杖を構えている



 サルビア「バカな……そこの魔導士2人以外は一度幻術にかかっているはずなのに 何故だ」


 斉藤「いいえ 私は幻を見せられていましたよ」


 工藤「そうだね、お母さんが出てきてびっくりしちゃった」


 サルビア「だったら何故 母親の事を拒絶したとでも言うの!?」


 2人は海斗とは違って幻術を受けていたのだが拒絶したのか洗脳できておらずサルビアは動揺しているのが見て取れる



 海斗「あぁー そういう事ね」


 サルビア「お前達は一体……」


 海斗「あんたの幻術は母親の幻を見せる幻術なんだろうがあいにく俺達はな……」


 斉藤「えぇ 認めたくはありませんが」


 工藤「私達はどうやら」


 3人共「反抗期ですから(だからな)」


 サルビア「はん……こうき? 何なんだそれは!!」


 斉藤と海斗はドヤ顔でカッコつけて、工藤は少し恥ずかしそうにしながらも堂々と言い放つ


 中々聞かない言葉にサルビアは戸惑っておりリナとカリータも同様に疑問を浮かべていた


 カリータ「リナ 反抗期って何なの?」


 リナ「分かんない……けど何かに反抗して嫌になるって意味なんじゃないかな?」


 カリータ「察する感じだとパパとママに反抗するって事なのかな?…」


 リナ「多分そうだと思う」


 海斗「反抗期かどうかは分からないけど取り敢えずあんたの術は聞いてないぜ(俺の親は甘やかし過ぎなんだよな)」


 斉藤「普段の学校での素行を見てれば福田君は反抗期が妥当なきがしますけどね」


 海斗「ハハっ、その割には普段は優等生の斉藤さんと工藤も俺と同じじゃないか」


 斉藤「…………まぁ 私にも色々あるんです!!」


 工藤「私は自分の思うままに生きてみたいって最近思うようになったからかな?」



 サルビア「そんなバカな事が……」


 海斗「子供はいずれ親から離れて巣立って行くもんだぜ?サルビアさんよ?」


 サルビア「フッ……調子に乗らない事ね」


 しかしサルビアの幻術に引っかかってしまった者もいるようであり状況はあまり宜しくないのである


 エナ「…………」


 海斗「まぁ仕方ないよな……エナは小さい時に両親を亡くしてるから」


 斉藤「ジックから聞きました……仕方のない事です」


 工藤「私達は恵まれてるんだと思う」


 海斗「…………そんで寺山、溝上、上野君はどうなってんだ?」


 斉藤「まぁ……操られているようですね」


 工藤「後はアリスちゃんとミラさんとマッシュ君と……フェンリルもかな?」


 海斗「色々めんどうだな……」


 斉藤「とにかく洗脳を解く他ありませんよ」


 海斗「そうするしかないか」


 海斗「取り敢えず俺はアリスを止めるよ、そして行けるならサルビアの洗脳している魔法アイテムを壊してみる、斉藤さんはマザコン達の相手をお願いできる?」


 斉藤「酷い言い方ですね……でも仕方ありません 私の方が一番彼らの特徴を分かっていますから ケレノアさんはカリータさん達とフェンリルの相手をお願いできますか?」


 ケレノア「了解です、私とそこの青髪の人で前を張るので援護をよろしくお願いしますよ(まさかフェンリルと戦う事になるなんてね)」


 カリータ「私はカリータです!! しかし私じゃケレノアさんの足手纏いになるかもしれません」


 ケレノア「大丈夫です 攻撃する必要はありません、引きつけるだけで充分ですよ」


 リナ「援護は任せて下さい」


 サルビア「我が子供たちよ!!反抗する生意気な奴らを倒すのです(まさかダイナ族がいるとは……これなら)」



 工藤「私は……エナを止める」


 アスフェア「私も協力するわ」


 海斗「……頼んだよ」


 海斗はアリスを工藤はエナというようにそれぞれ別れて戦闘が始まった


 工藤「エナ!!目を覚まして!!」


 エナ「…………」


 エナは工藤目掛けて氷の刃を飛ばしてきたので咄嗟に防いで様子を伺う


 工藤「呼びかけても無駄なのかな?」


 アスフェア「分からないわね……上手く拘束できないの?」


 工藤「木の根や植物を操って拘束はできるかもしれないけど……そんな事をしたら多分だけどアジトが崩れちゃうかも」


 アスフェア「あいつと違って頭が回るわね とにかく防御に回ってあいつが洗脳を解いてくれるのを待つわよ」


 工藤「分かった!!」

 

 一方で海斗はアリスに向かって走っていた

 

 海斗「アリス!!」


 海斗はアリスに向かって叫ぶが洗脳されている為反応はない


 アリス「…………」


 アリスは海斗に向かって強力な拳を放つが海斗は上手く受け流してアリスの腕を掴んでサルビアの近くへと投げ飛ばす


 海斗「痛いかもしれないけど我慢してくれ」


 サルビア(ダイナ族のこの子なら きっと耐えれるはず……)


 海斗「衝撃を与えるだけじゃ洗脳は解けないか(今のうちにサルビアを)」


 強めに投げ飛ばして洗脳が解けると感じていたがそんな事は無く海斗は突っ込んでサルビアめがけて拳を振りかざ す


 しかし斉藤が相手をしていた溝上から魔法の攻撃が飛んできたので海斗はギリギリの所で攻撃をかわす


 海斗「流石の斉藤さんでも3人の相手はきついか」


 斉藤「溝上君!!こっちを見るのです!!」


 斉藤は再び注意を引き溝上も攻撃を行っている


 海斗「少し邪魔が入ったけど さっさと洗脳を解いてもらおうか」


 サルビア「(こいつは……強いわね)こうなれば」


 サルビアはアリスに向かって指輪を向けて呪文を唱える


 サルビア「ダーク リリース」


 その瞬間に黒い霧のようなものがアリスを包み込んだ


 海斗「お前 アリスに何をしたんだ!!」


 サルビア「フッ 見てからのお楽しみよ」


 アリス「…………」


 アリスは苦しそうに額を抑えているので海斗は必死に呼びかけている


 海斗「あの紋章は……」


 よく見るとアリスの額には三角形の紋章が浮かんでおりそれを見た海斗はレクスとの会話を思い出していた


 海斗「まさか無理やり潜在能力を引き出したとでもいうのか!?」


 サルビア「その通りよ だからさっさと降参しなさい 相手はあのダイナ族なのよ」


 海斗「馬鹿野郎!! 今すぐ洗脳を解除するんだ そうしないと……」


 その瞬間先程よりも数段思いアリスの一撃が飛んできてしまい反応した海斗も拳を合わせるととてつもない衝撃が辺りに響いておりアジト全体が揺れているのを感じとる


 海斗「チッ……これはまずいかもな」


 王国の地下の似たような場所に居た海斗は嫌な予感がしているがアリスはそんな事を知る由もなく拳をぶつけてくる


 海斗「アリス!!目を覚ませ!!」

 

 呼びかけも虚しく海斗は吹っ飛ばされてしまい斉藤が召喚した魔物に受け止められる

 

 海斗「ありがとう斉藤さん……」


 斉藤「どうしたのですか!?」


 海斗「もしかしたらだけど……この空間 いやこのアジトが持たないかもしれない」


 

 

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