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お題シリーズ2

茨姫の物語

作者: リィズ・ブランディシュカ



 枯れた大地の世界。

 雨が降らなくなった世界に、茨姫という巫女の少女がいました。


 茨姫は、雨ごいをする雨の巫女。

 だから、枯れた世界の為に毎日ずっと雨の神様に向かってお祈りをしていました。


 しかし、雨は降りません。


 雨がずっと降らないと、畑の植物は育ちませんし、飲み水も調達できなくなります。


 海も湖も干上がってしまいました


 その世界の人達は困ってしまいました。


 やがて人々は、自分の仕事を果たせなかった茨姫に罰を与えます。


 それは、茨籠に閉じ込めて、太陽の下に放り出すという罰です。


 茨籠に入れられて放置された茨姫は、水も食べ物も与えられないため、すぐに弱っていきました。


 汚名返上に仕事をこなそうと思っても、仕事道具はとりあげられたまま。


 成すすべがありません。


 このままでは死んでしまうと思った茨姫は、決断します。


 茨の籠を壊して外に出ようと考えました。


 けれど、茨でできた籠は棘だらけ。


 茨姫の手はすぐに傷だらけになってしまいました。


 外に出ようとするために足掻けば足掻くほど、傷だらけになり、血を失っていった茨姫。


 傷が多すぎて、とうとう力尽きてしまいます。


 可哀そうな茨姫の魂は、人々の愚かさを恨みながら、天に召されて行きました。


 そして世界はそのまま、ゆっくりと枯れ尽きていくのでした。



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