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【完結】紅消さんと調査記録  作者: 夕凪.com
25/30

フィーネとグリューン州講座


「皆さま、ごきげんよう。

最近は、クロ殿下特製チェッカークッキーに

なんとミントマッスルハスベリー味が加わり、

感激いたしました、紅消です」


「皆さま、こんにちは。

最近は、クロくんに教わったチェッカークッキーを

トウガラシ味でアレンジしてみました。

領民の皆さまにも大好評です。

グリューン公爵令嬢&

カンガラダンジョン経営責任者のフィーネです」


「今回は、テーマがグリューン州ですので、

白銀の森の妖精ことフィーネ様に特別にお越しいただきました」


「はい、グリューン州のこと、

皆さまにたくさん知っていただくチャンス!

がんばりますっ!」


「まず、グリューン州と言えば、

元はカンガラ王朝が治める国があった場所ですね」


「はい。確かにそうです」


「その王朝は、当時の国際情勢の影響もあり、

エストレラ王国に自ら吸収されたとのことが

本編で語られましたが、具体的なお話は、

その時には出て来ませんでしたね・・・」


「えぇ・・・ここら辺の事情をもう少し詳しく

説明いたしますと・・・当時、カンガラ王朝が

エストレラ王国に吸収された時代は、

当時、領土を次々に拡大していたロザリア帝国、

豊饒の大地をめぐり、ロザリア帝国と領土争いをしていた

南部連合王国・・・そして、当時はまだ王国であった、

シルヴァリー王国の、3か国が争う時代で、

ロザリア帝国は更に、西方魔王国とも

争っていたそうです」


「因みに、シルヴァリー王国は、

当時の3か国闘争に敗れ、

その責任をとって、“共和国”と

なったのですよね。

尤も、王族は権力は失いましたが、

今でも国の“象徴”として、

現存していらっしゃいますね」


「はい。その際、シルヴァリー共和国が

ロザリア帝国に吸収されなかったのは、

ロザリア帝国東部と、南部連合王国との闘争、

西方魔王国の勇者遠征の失敗があったのだとか」


「えぇ・・・何でも、ロザリア帝国東部は、

幾度となく侵略を受け、領土を奪われては

奪い返す・・・ということが日常茶飯事だったのだとか。

それでも、帝都は何とか侵略を食い止めていたと

聞いておりますね」


「はい。その後、勇者遠征に失敗し、

大打撃を受けたロザリア帝国は、

奇しくも、ロザリア帝国からの

侵略から逃れるため、エストレラ王国に吸収された、

旧ラズーリ魔王国の魔人族たちの仲介で、

西方魔王国との停戦にこぎつけたといいます。

だからこそ、ロザリア帝国は恩のあるエストレラ王国には

侵攻しないと決めたそうです」


「でも、氷の精霊であるフブキさまがいらっしゃる以上、

エストレラ王国には攻め込めない・・・

どっちにしろ、ロザリア帝国のエストレラ王国侵攻は、

無理なものだったのですが・・・」


「えぇ。私もそう学びました。

その後、ロザリア帝国から太陽の精霊が去り、

エストレラ王国に渡った後も、

抗議こそすれ、それを止めることは、

フブキさまが住まう国の逆鱗に触れる・・・

だからこそ、不可能だったわけですね」


「えぇ・・・さすがは我ら西部辺境のフブキさまです」


「はい!それに、グリューン州南部のトッカ領にも、

フブキさまの助祭檀があり、見守ってくださっています!

私たちにとっても、フブキさまは特別な存在なんですよ!」


「やっぱりフブキさまは最恐ですね」


「えぇ!」


「それでは、少し話がそれてしまいましたが・・・

カンガラ王朝の話題に戻りましょうか」


「はい。当時、ラズーリ魔王国が、エストレラ王国に組み込まれ、

エストレラ王国がロザリア帝国から、

正式に不可侵を告げられたことから、

その際に、カンガラ王朝も、ロザリア帝国からの

侵攻に対抗するため、エストレラ王国に

組み込まれることを選びました」


「民衆の反対などは、起きなかったのでしょうか」


「そうですね・・・王国がなくなる・・・というわけですから、

多少は反対、不満、不安などがあったと思います・・・

ですが、我々グリューナの民は、ただでさえやせた土地で、

エストレラ王国から入って来る食糧で食いつないでおりました。

エストレラ王国には恩があり、更には、カンガラ王朝の姫を

新たな領主・・・エストレラ王国の王族と

婚姻することで、その血を残すことを許してくださいました。

結果、直系も残り、その領主一族も残り・・・

グリューン州でのカンガラ王朝の直系が、

エストレラ王国に反旗を翻すような

ショッキングな事件も起きてしまいました」


「えぇ・・・あれは大変でしたよね」


「それでも、私たちグリューナの民を、

変わらずエストレラ王国民として受け入れてくださった、

コーラルディーナ女王陛下には、感謝の念が絶えません。

ですが、その影響で、多くのカンガラ王朝の直系や、

分家筋、関係者が処刑、処分を受けたことも、

忘れてはなりません。やったことは許されないことですが、

彼らもまた、長い放浪の末、グリューン州という地に

脚をおろした、ワタリガラスの民の子孫なのですから」


「フィーネ様は、やはりお優しい方ですね」


「いえ・・・クロくんに比べたら、私なんて・・・」


「確かに、クロ殿下はお優しい方ですね」


「えぇ、私へのツッコミは、優しくしていただけますし」


「・・・そこなんですか?まぁ、ヴェイセルには容赦のないツッコミを

食らわせていますが、初心者には、優しくツッコんでくださいますね。

おっと・・・またまた話がそれてしまいました」


「えぇ。クロくんの話題を出すと、

話が途切れなくなっちゃいます・・・

危ないところでした・・・」


「何はともあれ、グリューン州の一件があってから、

フィーネ様方、グリューン公爵一族は、

カンガラ王朝の血を引く、唯一の家系となりましたね」


「えぇ・・・ですが、私たちは同時に、

エストレラ王国の貴族でもあります。

私たちを受け入れてくださったコーラルディーナ女王陛下の

御心みこころにお応えするため・・・

また、私たちを公爵一族として慕ってくださる

州民の皆さまのため、いっそう、精進してまいります!」


「さすがは、フィーネ様。素晴らしいお言葉です。

それに、フィーネ様は、カンガラダンジョンを経営し、

グリューン州の観光・冒険者産業にも

携わっていらっしゃいますね」


「はい。夫のナユ様と、ジェルミー、白花しらはなちゃん、

集まってくださった、グリューン州民の皆さまや、

ダンジョン経営のノウハウを指導してくださる

ユキメダンジョンの方々、いろいろな方々の協力で、

現在、順風満帆で絶賛営業中です!」


「それは何よりです。因みに、ご主人のナユ殿とは、

新婚ほやほやでいらっしゃいますが、

現在、新婚生活はいかがですか?」


「えへへ・・・何かこしょばゆいですね・・・

えっと、最近はダンジョン経営に夢中になって、

ついつい寝食を忘れてしまって・・・

そんな時、ナユ様が故郷のカンナギ州の

麺料理を作ってくれるんです。

最近は、ペンネがお気に入りで・・・」


「ほう・・・確かカンナギ州の乾麺の数々は、

最近、グリューン州でも人気なんだとか」


「えぇ。保存がききますし、

輸送しても鮮度が下がることがありません。

ゆでればいつでもおいしい麺が食べられます!」


「因みに、ペンネはどのように食べるのがお好みですか?

ついでに、クロ殿下は先日、おなじみのトマトソースペンネの他に、

カレー粉で味付けしたカレーペンネを作ってくださいました」


「カレーペンネ!おいしそうです!

因みに、ナユ様もトマトソースペンネを作ってくださって・・・

色味が、トウガラシ味かな?って思ったら、

甘味があって辛みがなかったんですよね。

だから、トウガラシをふんだんに使って、

ナユ様がトウガラシ盛りペンネを作ってくださって、

とってもおいしかったんです!!」


「と・・・トウガラシ盛りですか・・・

さすがはトウガラシの聖地グリューン州ですね・・・

そして、そのリクエストに応える

ナユ殿は、さすがと言っても過言ではありません」


「えぇ!この間なんて、

カンガラダンジョンに挑戦しに来てくれた、

ニマくん、ヴィオラちゃん、イチルくんがいらっしゃって、

一緒にトウガラシペンネ・・・“エマ・ペンネ”を食べたんですよ。

あ・・・でも、イチルくんは辛いのが苦手だとかで、

トマトソースペンネを召し上がっていらっしゃいましたね」


「えぇ・・・激辛トウガラシ党のニマ殿とヴィオラ殿とは

対照的に、イチル殿は滅多に辛い物は食されないそうですもんね」


「そうですね・・・だから、ハイパーハーパンソウ味も

味見してもらったんですが・・・やっぱりトマトソース味が

お好みなようです・・・あ、因みに、ハイパーハーパンソウ味の

麺料理が今、グリューン州民の間ではやってますよ!

紅消さんもいかがですか?」


「えぇ・・・是非・・・。

ハイパーハーパンソウ味の麺料理・・・

新たなマッドポーションの開発に、

役立ちそうですね」


「マッドポーション・・・ですか?」


「えぇ。できたら今度、グリューン州の祭壇にも

お送りしますよ。最近は、グリューン州の各祭壇の

マッドヒーリング班の活動も活発ですしね」


「・・・よくわからないですけど、

グリューン州の祭壇も、エストレラ王国各地の祭壇と、

仲良しってことですね!それは何よりです!」


「えぇ。それでは、今回はこの辺にしておきましょう」


「はい、紅消さん」


「それでは、最後に、せっかくですからグリューン州の言葉・・・

グリューナ語のトッカ方言で・・・」


「はい!それでは皆さま・・・」


『ア・ディオース!!』

狼アニキ訳:・・・ん。

クロ殿下訳:またね!



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